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何だと思って、見ると、
ジョングクくんが、バッてわかりやすく目をそらした。
テレビがないから沈黙が流れる。
「ねぇ…」
やっぱりまだ早いだろうか。
でも酔いが回って来て
最近ご無沙汰だったし、
そういう気分になってしまう。
しかも、隣には好みの、か弱いうさぎさん。
こっちを向いた時のウサギさんの目ん玉はまん丸で可愛かった。
まるで獲物に囚われたように、怯えているのか驚いているのか。
どっちにしろ緊張してるのはわかる。
ジョングクくんにゆっくりと近づくと、
向こうもゆっくりと下がる。
それを繰り返すと、当たり前に、ソファの端につくわけで
空っぽのビール缶をテーブルに置いて、左腕をソファの背もたりにつき、右腕はジョングクくんの後ろにある肘掛けに。
捕まえたぞー。
それはまるでライオンに追い詰められたウサギのようだ。
何も言わず、ただただ目をこれでもかと開いている彼が可愛くて可愛くて。
いじめたくなるんだ。
触れたい。
唾を飲み込んで、Tシャツの袖から見える筋肉質な腕を舐めるように見る。
あー、たまんない。
触れたい。
いい、よね?
左人差し指で、腕をなぞる。
ふっ、と息を飲む音がして、
背中がゾクゾクとした。
やばい、何これ。
ハマりそう。
Tシャツの下はどうだろうか。
見て見たい。
あの背中だ。この下にとんでもないものが隠されてるに決まってる。
やばい、よだれが。
シャツに手をかけようとした瞬間、両腕を捉えられ
唇に、ふにっとした感触が一瞬だけあった。
それが何か気づいた時には、顔を真っ赤にしたウサギさんが目の前にいて、
「ミアネ」
なんて口にするもんだから、
またキスしてやった。
それは明らかに慣れていないもので、
ジョングクくんが“そう”なのだと確信できた。
私が彼の唇と舌で突っついた時、戸惑いながら口を開いたし、
彼の舌もぎこちない動きをしていたし、
それが可愛くて可愛くて仕方がなかった。
「もうむり…」なんて可愛いこと言うから、離れてあげたけど、
正直こっちは物足りない。
やばい、もっと欲しい。
こんな風に思ったのはいつぶりだ。
離れて、身なりを整えていると、
隣からは「ふふ」って幸せそうな笑い声が聞こえた。
そして、これを聞いて、まー今はいっかって思ってしまった自分がいた。
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Haylee :D(プロフ) - のん民さん» のん民さん、ありがとうございます!軽く号泣してます嬉しすぎて(TT)どうしようか迷った末にあのように終わらせました。一番綺麗でしっくりきたので笑こちらこそ読んでくださりありがとうございます!評価もありがとうございます(TT)これからも宜しくお願います! (2018年5月31日 0時) (レス) id: 0356daf5fa (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - PS.評価を押させていただきました。ぴったり200票目でした(笑) (2018年5月30日 3時) (レス) id: 4b35232376 (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - なんだかとても大人っぽいもどかしい感じの恋物語で、普段はそこまで好まないのですが、なぜだかとても味わって読ませていただきました。最後、主人公さんの返答を書かないのが、とてもいいなぁと思いました!素敵な作品を作っていただき、ありがとうございました。 (2018年5月30日 3時) (レス) id: 4b35232376 (このIDを非表示/違反報告)
Haylee :D(プロフ) - のんさん» 笑笑 いえ、20代なったばっかです笑笑 (2018年5月17日 3時) (レス) id: 0356daf5fa (このIDを非表示/違反報告)
のん - 作者さん30代なんですか? (2018年5月6日 1時) (レス) id: 2bf35c0a63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haylee :D | 作成日時:2018年4月22日 20時