その顔は反則。 ページ1
「好きです！付き合ってください！」
道端で告白された。
３０歳にもなると、
相手の外見、相手の身なり、相手の口調、相手の眼差しから、本気かどうかわかる。
この子は、高校生くらいだろうか。
…若すぎる。
全身黒を着ていて、黒の帽子に、黒マスクも着用。
口調はしっかりしているものの、少しバカっぽい。
眼差しは真剣っぽいけれど、
所詮いっときの迷いだ。
丁重にお断りさせていただいて、何事もなかったように過ごそう。
それにしても、この子は可愛い顔をしてるな。
くりっくりのお目目がウサギみたいだ。
「すみません」
そう一言だけ告げて、彼の横を通過しようとしたら、腕を掴まれた。
なんだなんだ。お姉さんは帰ってビールが飲みたいぞ。
本日の疲れを癒したいんだぞ。
今日は営業しっぱなしで、ヒールのおかげで足がパンパンなんだよ。
「友達からでもいいので！じゃなきゃ、僕、死 んじゃいます！」
いやいやいや、告白を断られたくらいで人は亡くならないからね。
そうしたら私は今までで一体何回あの世に逝ってるんだ。
「うん、でも、ほら、もう暗いし、ここら辺も物騒だし、
ぼくもそろそろ帰ろうね？お母さん心配してるんじゃない？」
その言葉に、ウサギくんは目線を下に向け、腕を掴む手が明らかに緩んだ。
あ、傷ついちゃったか。
申し訳ない。
ごめんご。
その隙を狙って、腕を離して、彼から一歩下がる。
「もう２２時だよ？そろそろ帰らなきゃ、補導されちゃう、」
「ハタチです」
あら、ごめんなさい。
高校生かと思った。
それにしても童顔ね(顔の半分以上はマスクで見えないけど)。
お姉さん、童顔の子がタイプなんだよね。
って、危ない危ない。
１０歳も下だぞ。
顔がもろタイプでも、
ウサギっぽくていじめてやりたい衝動を必死に抑えてても、
さすがに１０コ下はアウトでしょう。
こんな純粋そうな子。いや、“仔”。
「それにしてもね。私はあなたの一回り近く上なの。
大人をからかうのもいい加減にしなさい」
はー、とわざとらしいため息を吐いて、
彼に背を向けようとした途端。
「僕は本気です！」
…めんどくさい。
「アラッソアラッソ。
友達でいいんでしょ？カトクなら教えるから」
これが間違いだった。
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Haylee :D(プロフ) - のん民さん» のん民さん、ありがとうございます！軽く号泣してます嬉しすぎて(TT)どうしようか迷った末にあのように終わらせました。一番綺麗でしっくりきたので笑こちらこそ読んでくださりありがとうございます！評価もありがとうございます(TT)これからも宜しくお願います！ (2018年5月31日 0時) (
レス) id: 0356daf5fa (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - PS.評価を押させていただきました。ぴったり200票目でした(笑) (2018年5月30日 3時) (レス) id: 4b35232376 (このIDを非表示/違反報告)
のん民(プロフ) - なんだかとても大人っぽいもどかしい感じの恋物語で、普段はそこまで好まないのですが、なぜだかとても味わって読ませていただきました。最後、主人公さんの返答を書かないのが、とてもいいなぁと思いました!素敵な作品を作っていただき、ありがとうございました。 (2018年5月30日 3時) (レス) id: 4b35232376 (このIDを非表示/違反報告)
Haylee :D(プロフ) - のんさん» 笑笑 いえ、20代なったばっかです笑笑 (2018年5月17日 3時) (レス) id: 0356daf5fa (このIDを非表示/違反報告)
のん - 作者さん30代なんですか？ (2018年5月6日 1時) (レス) id: 2bf35c0a63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haylee :D | 作成日時：2018年4月22日 20時
