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食べた食べた。
お腹の減りもすっかり収まった。
そう言えば、三日月に聞きたかったことを聞いていなかった。
「三日月、少しお話しよ」
「ん? 主よ俺に何用か」
「何ボケてんの。私の質問に答えないまま三日月自分の話持ち出すんだもの。今度こそ聞かせてもらいますからね」
「ハハハハ、主は元気だなぁ。良きかな良きかな」
おじいちゃんボケはもういいから真剣に答えてほしいんだけど。
なんで私とそんな年の差変わんないのに、こんなにじじボケなんだ?
私のおばあちゃん並みだよ。
「ねえ、どうして私を隠したの? 」
「言ったろ、俺を助けてほしいと。それ以外のことは何も持っておらん」
「ふーん、成る程ねぇ。それともう一ついいかな」
「うむ、なんだ」
長谷部が教えてくれた『神隠し』ってのに少し興味があった。
神様がなぜ、下界の人間を欲しがるのか。
それと、
「なんで私の名前を知ってるの。私教えた記憶なんてないんだけど」
頬杖をついて目線を三日月一点だけに見つめる。
お茶を飲んでいた手を止め、何か考えているのか目を瞑っている。
ゆっくりと目を開けると、綺麗な三日月が輝く眼が私を照覧する。
「……それがな、さっぱり分からないのだ」
目をパチクリと開け口をあんぐりとした。
まさか自分も分からないとは。
そうなると私だってとやかく言えないよ。
「なぜ『A』と言う名を知っており、あったこともない奴を懐かしいと思い、会いたかったと思い焦がれたのかどうしても今の俺には理解ができん」
「懐かしい……私を? 」
「あぁ、俺たちはあの時確かに初めて対面したはずなのになぁ。ハハハ世の中不思議なものだ」
もし、三日月の言っていることが全て正しくて。
私と三日月にナニか関係があると言うのなら、私は少しずつその謎を解明していかないとな。
少し探偵みたいと思い考えが幼稚ぽいなと思い、ふっ と小さく笑う。
「この本丸って本当に面白いね。手入れだって普通の打ち粉とぽんぽんじゃなくてキスで治って。初対面の私を三日月は知っていて。へへっ毎日がわくわくで退屈しないで済みそうだね」
「過去がどうであれ、今の俺は主が楽しいのならそれだけで十分だ。」
「小っ恥ずかしいこと言わないでよ〜照れるじゃん。ふふっありがと」
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乃愛(プロフ) - それは心折れるね……辛いな…でもきっと夢主なら救ってくれるよ!安心してほしいな…更新お疲れ様です! (2023年4月6日 21時) (レス) @page42 id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
さら - おかえりなさい!!更新してくれて凄く嬉しいです!!このお話大好きなので、待ってました!!ありがとうございます!!続きも楽しみにしてます!!頑張って下さい!! (2023年4月6日 1時) (レス) id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)
小関蓮(女)(プロフ) - 乃愛さん» コメントありがとうございます!数年前から始めた小説ですが見つけて頂き、しかも一気に読んでいただいたこととても嬉しいです^ ^ ゆっくりになりますが頑張って小説投稿いたしますのでよろしくお願いします。主ちゃん褒めていただいて感無量!! (2023年4月5日 21時) (レス) id: ec8ad34bcc (このIDを非表示/違反報告)
小関蓮(女)(プロフ) - テトさん» 1周年のお祝いありがとうござます!っと言いながら何年経ったのでしょうか…小説の更新が遅くなってしまって申し訳ないです。私の諸事情でログインできずに何億光年もの時が過ぎましたね。あの頃に書きたかったお話があるのでぼちぼち小説を投稿していこうと思います^ ^ (2023年4月5日 21時) (レス) id: ec8ad34bcc (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - コメント失礼します!面白くて一気に読んじゃいました!私逆ハー大好物なので嬉しいです!刀剣男士全員推しなので嬉しいです!私この小説がきっかけで刀剣乱舞始めました!更新頑張ってくださいね!夢主の性格めっちゃ好きです!この小説も大好きです! (2023年4月5日 20時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆるゆる | 作成日時:2018年1月4日 10時