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「国行だっておんなじ気持ちの筈だっ。自分があの時走って庇ってやっとけばって、蛍丸を助けられなくてあの時のことを後悔を今もズルズルと引きずっているのは国行だって同じ筈だッ」
「………………ッ」
「俺が、俺が庇ってれば、蛍丸は折れなかった……ッ。今も俺たちの隣で笑ってくれていたッ」
目から大粒の涙が洪水のように溢れ出し、痛々しい傷の切り口に吸い込まれる。
泣かないで。泣かないで。大丈夫だよ。と声をかけても一向に泣き止まない。
明石さんもそんな愛染くんを見て、自分も彼と共感しているのか、若干目頭が赤くなって辛そうに見えた。
どうやったら泣き止んでくれるのか。
私は考えた。
いないいないばあ？ いやいや、それは無い。
愛染くんはもうこんな事で泣き止んでくれる年頃でもないし……
うーん。どうしたものか。
私は愛染の頭を撫でた。
優しく、ゆっくりと心を落ち着かせるように、そっと撫でる。
ビクリと体を震わせた彼は次第に震えと涙が止まっていた。
「だったら、次にそんな辛い後悔しないように君が強くならなくちゃ。守られてばかりは君だって嫌なんでしょ」
口から自然に出た言葉が彼の心に、空っぽだった心の大きな穴に埋まっていく。
愛染くんは「え……」と言葉の意味をまだ十分に理解できていないのか、少し混乱している。
「蛍丸って子の大っきな背中に憧れていたんでしょ。だったら次、またその子に会えたら次は君が守られる側じゃなくて君が守ってやるんだよ愛染国俊」
小さなボロボロな手を私の両手で包みこむ。
彼もその隣にいる明石さんも私から目を離さず、じっと何も抵抗せず見つめていた。
「これは命令だよ。愛染国俊、君は弱い者の立場をよく理解してる。強者になる者は弱者の気持ちを知ってこその強者だ。君にはその資格がある。強くなりなさい愛染国俊」
気づいたら俺は泣いていた。
腕で涙を拭っても次から次へと目から流れる涙の洪水は逆に腕にべったりと涙で垂れる。
そんなぐしゃぐしゃな俺の顔を見て女はさっきよりも優しく頭を撫でた。
「うわあああん……っ」
俺は男だっていうのに女の体に抱きつき、泣き叫んだ。
こんな姿、蛍丸に見られたらきっと怒られるだろうな。
男が女の前でみっともなく赤ん坊のように泣くな……て。
でも、今日くらいは許してくれよな。
今まで張り詰めていた糸がこいつのせいでぷつんとまるで魔法のように切れちまったんだから。
止めように止められないんだよ。この涙は。
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乃愛(プロフ) - それは心折れるね……辛いな…でもきっと夢主なら救ってくれるよ！安心してほしいな…更新お疲れ様です！ (2023年4月6日 21時) (
レス) @page42 id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
さら - おかえりなさい！！更新してくれて凄く嬉しいです！！このお話大好きなので、待ってました！！ありがとうございます！！続きも楽しみにしてます！！頑張って下さい！！ (2023年4月6日 1時) (レス) id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)
小関蓮（女）(プロフ) - 乃愛さん» コメントありがとうございます！数年前から始めた小説ですが見つけて頂き、しかも一気に読んでいただいたこととても嬉しいです^ ^ ゆっくりになりますが頑張って小説投稿いたしますのでよろしくお願いします。主ちゃん褒めていただいて感無量！！ (2023年4月5日 21時) (レス) id: ec8ad34bcc (このIDを非表示/違反報告)
小関蓮（女）(プロフ) - テトさん» 1周年のお祝いありがとうござます!っと言いながら何年経ったのでしょうか…小説の更新が遅くなってしまって申し訳ないです。私の諸事情でログインできずに何億光年もの時が過ぎましたね。あの頃に書きたかったお話があるのでぼちぼち小説を投稿していこうと思います^ ^ (2023年4月5日 21時) (レス) id: ec8ad34bcc (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - コメント失礼します！面白くて一気に読んじゃいました！私逆ハー大好物なので嬉しいです！刀剣男士全員推しなので嬉しいです！私この小説がきっかけで刀剣乱舞始めました！更新頑張ってくださいね！夢主の性格めっちゃ好きです！この小説も大好きです！ (2023年4月5日 20時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるゆる | 作成日時：2018年1月4日 10時
