検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:3,081 hit

ページ5

·




着きたくなかった。

ぶっちゃけ今すぐ踵を返して家へ帰りたい。




男子バレー部部室前。

……あぁ、入りたくない。







「……うん、頑張って驚こう」






それが多分、一番良い方法。



軽く深呼吸して、ドアノブに手をかけて思いきりドアを開けた。







ここで、クラッカーがパァンって……






「……あれ?」






こなかった。


っていうか人の気配無し。









「ハッピーバースデー、太一!!!」







パァンという破裂音が


"後ろ"から聞こえた。







「……ぇ?」








恐る恐るも振り返ると、なぜかAを先頭にクラッカーを持った男子バレー部のスタメンが笑顔で立っていた。



……いや、え?








「お誕生日おめでと〜

ほら、これみんなからだからネ!


ホントは顔にぶつけたいけど部活前だから抑えとく!!」







Aの後ろから、天童さんがケーキを持って出てきた。


……待って、頭、追いつかない。

え?え??







「実はね、太一が計画聞いたっていうのバレー部の皆さんに教えたの!」








Aが無邪気な笑顔で、そう言った。



なんて、なんて言えばいいんだっけ?

あぁ、クソ、だってこんなの想定外。






「……っ

ありがとう、ございます…!」







不思議と、笑顔になれた気がする。


みんなで切り分けて食べたケーキは、酷く甘く不思議と笑みが零れるような味だった。






誕生日おめでとう俺。



END

あとがき→←よん



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 川西太一
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:座右の銘 | 作成日時:2017年4月15日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。