Glycine ＜code blue>

code34 ページ38

緋山side





白石が最近にしては珍しく焦った顔で戻ってきたから何かあったのかと聞けば、



リアが患者さん庇って怪我した＿＿＿＿＿＿＿っていうから。



その言葉に一瞬で医局が凍りついた。



いつもに増しておどおどするフェロー



藤川から笑顔は消え、



テキパキと手を動かす冴島と橘先生の顔にも、心配がありありと現れていた。



白車で運ばれてきたリアは、顔が真っ青で。



軽い脳震盪と外傷だけですんで本当によかった。



呼吸状態が少し落ち着かないのだけが気になったけど。



今はすやすやHCUで眠っている。



６年ぶりに戻ってきたらこれって・・・・本当にあの子は目が離せない。笑



私も久しぶりに取り乱した。



基本的に冷静になったはずの私たち同期が一瞬で取り乱したんだから。



あの子の存在がどれだけ大きいかよく分かる。



まあそれでも。



一番驚いたのは、あいつが柄にもなく取り乱した事。









＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿藍沢。



意識のなくなったリアに処置をして、CT室へ運ぼうと点滴を準備してた時。






＿＿＿＿＿＿＿カランッッ！





音のした方を見れば、棒に繋ごうとした点滴が、




藍沢の手から滑り落ちたところだった。







藍「＿＿＿＿＿悪い。」




そういってあとはいつも通りだったけど。



あの部屋にいた者は皆感じ取ったはず。





彼の手の震えと、大きな動揺を。









私も正直驚いた。








藍沢がリアをどう思ってるかは知ってたけど、



ここまでとは。


藍沢を動揺させるなんて、


リアやるじゃん。笑









その藍沢は、暇さえあれば眠っているリアの側に行き、



話しかけるわけでもなく、ただ見守っている。



時折頰を撫でるくらい。









リアが起きたら、藍沢のこと医局をあげてからかってやんないと。




だからリア、早く起きて＿＿＿＿＿＿＿。

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