見えない ページ7
大貴side
…というあの日のことがあって、今に至る。
いのちゃんには俺の病気のことは言ってない。
というか、言えるわけない。
そんなこと言ったら、絶対引かれて、離れてくんだ…
あ、そういえば…
大貴「いのちゃんは、なんでここに?」
慧「ん?んー…あ、その前に大ちゃん、なんか飲む?」
ソファから立ち上がって近くの自販機に向かう。
俺も慌ててついて行く。
慧「大ちゃん、何飲む?」
大貴「ふぇ!?あ、あ、なんでも…」
先輩っていうのもあるし、俺の病気が知られてしまうかもしれないっていうのもあって、変に緊張してしまう。
慧「ふふ、大ちゃんどうしたの。」
笑いながら、お金を入れて適当にボタンを押す。
自動で紙コップに注がれて、それを取り出す。
慧「はい。」
そう言って手渡されたのはキンキンに冷えている…水?
どのボタンを押したか見ていなくて、なんの飲み物だか分からない。
紙コップはどの飲み物も同じなのか、さっきと違うボタンを押したであろういのちゃんの飲み物の紙コップも俺と同じに見える。
紙コップの色も液体の色も白黒。
ソファにもう一度腰掛けて、その飲み物をありがたくいただくことにした。
大貴「いのちゃん、ありがとうございます…じゃなくて、ありがとう!」
まだ慣れないタメ口、言い直す度に笑ういのちゃん。
ごくっと一口飲むと、少し甘酸っぱい檸檬の味がした。
大貴「あれ、水じゃない。」
慧「そうだよ?というか、それ檸檬色になってるよ。見た目ではっきり分かるよ?」
しまった。
慧「ん?もしかして…だけど、本当に俺の勘でしかないけど、大ちゃん、…この色分からない?」
いのちゃんは勘が鋭い。
そしてこういう時、俺は平然としている余裕がない。
慧「そう…みたいだね。ごめんね?檸檬味のジュースにしたの驚かせちゃった?水が良かったかな?」
大貴「いや…大丈夫…」
固まった俺を見て、俺を軽蔑するわけでもなく、いつものように優しく笑ってくれた。
___あの質問の答えは、はぐらかされたまま…
241人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のん - アオイヨルさん» ありがとうございます!何卒よろしくお願いいたします!これからも更新楽しみにしています♪頑張って下さいね☆ (2021年6月8日 9時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
アオイヨル(プロフ) - のんさん» のんさん、お久しぶりです。大好きと言っていただけて、光栄です。新作の提案、ありがとうございます。是非、検討させていただきますね。 (2021年6月7日 20時) (レス) id: 64f54fb5df (このIDを非表示/違反報告)
のん - アオイヨルさん» アオイヨル様に、だいぶ気が早いですが、新作の提案です!リアル設定で、大ちゃんの精神系が読みたいです!子役の頃から頑張ってきた彼。周囲に気を使い過ぎてとうとう心が限界を迎えてしまう的なのが読みたいです!ご検討よろしくお願いします! (2021年6月7日 18時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
のん - アオイヨルさん» お久しぶりです!私、有岡君のこういうお話、大好きです♪次回の更新を楽しみにしております☆ (2021年6月7日 18時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
アオイヨル(プロフ) - ゆきうさぎさん» お久しぶりですね。コメントありがとうございます…!うまく書けるかわからないですけど、よろしくお願いします。 (2021年6月6日 16時) (レス) id: 64f54fb5df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アオイヨル | 作成日時:2021年6月6日 12時