検索窓
今日:2 hit、昨日:19 hit、合計:53,710 hit

先輩 ページ5

大貴side

じっと見つめて静止したまま数十秒。




「大…ちゃん?」




目線を外すことなく、俺のことを呼んだその人。




「いの…ちゃん。」




俺も呼び返すと、その人の驚いて丸くなった目が、今度は少し細くなる。




口角も上がっていて、顔が緩んだように見える。




俺もつられて笑った。




「おいで。」




大貴「はいっ」




うーん、デジャヴなんだよなぁ。




俺が隣に座ると、また嬉しそうに微笑んでソファの背もたれに寄りかかったこの人の名前は、




伊野尾慧。




成績優秀、容姿端麗と噂され、この学校で知らない人はいないと言われているらしい。




因みに俺は、そういう噂とかには疎くて、ついこの前知ったんだけど。




いのちゃんに会ったのは、丁度1ヶ月前。




検診をサボったあの日_
………………………………………………
1month ago…

山田「今日検診なんだろ?」




放課後の静かな教室に山田と2人でだらだらと過ごしていた。




大貴「んー、そうだよ。」




山田「校門まで送ってくね。」




大貴「さんきゅ。」




2人で校門まで歩いたのち、山田は先に帰り、俺はその場で待つことになったんだけど。




“雄也 ごめん、30分以上は遅れる。”




雄也から遅れるとのメッセージ。




30分かー、検診行きたくないしなぁ。




待ってるくらいだったら、何処かに寄り道したほうがきっと楽しいや。




雄也に、先帰るとだけ返信して道を歩き始めた。




いつも車で来ている分、徒歩での道のりはすごく長いように感じた。




色の識別もできないから、できる限り信号を避けて、安全だと思う道を歩いていた。




空の色が何色かは分からないけど、さっきより陽が沈んだように見える。




と、小さな公園が視界に入った。




ほんとに小さい公園。




ブランコと、滑り台。たったそれだけ。




よく分からないけれど、自然と俺の体はその方へ行っていた。

…→←…



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (88 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
241人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

のん - アオイヨルさん» ありがとうございます!何卒よろしくお願いいたします!これからも更新楽しみにしています♪頑張って下さいね☆ (2021年6月8日 9時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
アオイヨル(プロフ) - のんさん» のんさん、お久しぶりです。大好きと言っていただけて、光栄です。新作の提案、ありがとうございます。是非、検討させていただきますね。 (2021年6月7日 20時) (レス) id: 64f54fb5df (このIDを非表示/違反報告)
のん - アオイヨルさん» アオイヨル様に、だいぶ気が早いですが、新作の提案です!リアル設定で、大ちゃんの精神系が読みたいです!子役の頃から頑張ってきた彼。周囲に気を使い過ぎてとうとう心が限界を迎えてしまう的なのが読みたいです!ご検討よろしくお願いします! (2021年6月7日 18時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
のん - アオイヨルさん» お久しぶりです!私、有岡君のこういうお話、大好きです♪次回の更新を楽しみにしております☆ (2021年6月7日 18時) (レス) id: cf51685787 (このIDを非表示/違反報告)
アオイヨル(プロフ) - ゆきうさぎさん» お久しぶりですね。コメントありがとうございます…!うまく書けるかわからないですけど、よろしくお願いします。 (2021年6月6日 16時) (レス) id: 64f54fb5df (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:アオイヨル | 作成日時:2021年6月6日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。