【kn】だから先輩が苦手なんです

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…ところまでは良かったんだが。




「いやいやなんでここにいるんですか先輩」


「お前こそなんでゾムと一緒にこんな時間まで残ってんねん！！！！心配したんやぞ！！！」



ドデカイ声が夜の校舎前に響き渡る。
この、何故かコネシマ先輩がいる感じ。デジャヴがすごい。




「おいおいシッマ勘違いしないでくれぜ〜？俺はしっかりと優しい先輩ムーブをしただけや！！」


「先輩こそなんでここにいるんですか…ショッピまで捕まえて…。そいつほとんど寝てるじゃないですか。」



部活終わりの身体にこの春の生暖かい風は心地よかったのか、とても気持ちよさそうな顔でぐーすか寝ているショッピは校門に寄りかかっいる。

たしかにショッピはこの時間は部活終わって家帰って即ご飯食べて寝てる時間だもんなぁ。
ぺちんぺちんと数回叩くとイヤイヤ起き上がった。寝起きはそこそこ良くてよかった。


「いや今日はな結構早くに部活終わってん。せやからAとゾム見つけて一緒に帰ったろかな〜思って探したら全然おらんねん。


は！？まさかあいつら帰りよったんか！？！って思って部員に聞いたら、知らんけどゾムがAに付いてってどっかに向かっとったでって情報だけ手にはいってな？


教室とか職員室とか図書館とか色々探したんやけどお前らおらんやん。けどゾムの下駄箱まだ靴残っとるやん？


せやから1人は暇やなー思ってショッピくん引き連れてここで待っとってん。風邪ひくか思ったわ」



ここで話してても仕方がないと歩き出したはいいが、全体的にバカなんじゃないだろうか。

私たちが掃除を始めてから1時間半、少なくともその間はずっと校門で待ってたってことだろう。

春の陽気でわりと暖かいとかいえ、まだ夜は薄寒い時期だし、部活後の汗が冷える時間は普通に寒いだろうに、鼻の頭を赤くして腕を組むコネシマ先輩がいる。

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