ベリーオン！

△就職 ページ9

.




崇「流星、進路のことやけど」



流「あ、うん…」



崇「流星はどうしたいん？」




目の前で正座をするイケメンな男
親バカじゃないとしても。誰が見たってイケメンの部類に入る流星

どんな顔してもイケメンで許されてしまうの、ほんまずるいわ





流「就職しようと思ってる」


崇「学校は？いいん？」


流「うん、働きたいねん」


崇「それはこの家のため？それとも自分のため？」




母子家庭は大変かもしれへん
でも父子家庭は、それほどの稼ぎがあって。もちろん将来の２人の進学も考えてるから貯金だってあるんやで


それは高校に入学した時に2人にも話していたことだったから、知っていたはず




流「家のためでもある。けど、ちゃんと自分で稼いでいずれ自立していけたらって思ってん。」


崇「何をそんなに急いでる？大学卒業してからでも遅くないで」


流「今の居酒屋で、社員にならないかって。誘われてるんよ」


崇「え、まじ！？」




これから就活かと思いきや、まさかの誘われてたん！？



崇「何でそれをはよ言わんかね！」



流「話すタイミングなくて、気づいたらずるずる延ばしてもうた…」



崇「寝る時間あるなら先にそれを話しなさい！」



休みの日は、ソファーで寝てる流星
ご飯食べたら寝て、ご飯食べたら寝て…のグータラ生活

バイトと学校の両立で忙しいのはわかっててん。
だから、休みの日くらいゆっくりさせてあげててもいいか思っててんけど…



そんな大事な話ははよ話してくれ、流星よ





流「まあまあ、今話せたから結果オーライ？」


崇「全然オーライちゃう」


流「で、いいん？そこに就職しても」


崇「流星がそこがいいならそこでいい。もしまたやりたい仕事が見つかったらそこにうつってもいいから」




お許しの言葉をあげれば、安心したように胸をなでおろした流星






後日、店長に就職の話をしたらしく
あっさりと、流星の職場が決まった

△お祝い→←▲あの時の秋

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す