バレンタイン短編集 (ページ6)

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橙さいど

撮影が終わって真っ先にスタッフさんに呼ばれたから、

少し話をすることになった。

…今日は淳太くんと帰りたかったんやけど。

でも仕事やから仕方ない。

そう自分に言い聞かせてスタッフを真剣に話した。

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結構時間がかかった。

お互い話に熱がこもって

めっさ真剣に話し合いをした。

橙「ありがとうございます、またっ」

『長くなっちゃってごめんね～』

顔では笑顔を見せてるけど

内心疲れてる。

淳太くんもう帰っただろうし…。

橙「あぁせっかくのバレンタインが…」

俺は1人呟きながら

少し暗くなった撮影所を歩く。

本当だったら

隣に淳太くんがおったはずやのになぁ。

そんなことを考えつつ

おれは荷物を取りに楽屋へ戻った。

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橙「んぁれ、電気ついとる…？」

楽屋から漏れ出す光。

メンバーはみんな帰ったはずやし、

わざわざ電気はつけっぱなしにしないはず。

……誰かいる？

少し恐怖心をもちつつ、

ゆっくり、ドアノブに手をかけた。

.

橙「…………あぁ！！」

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