ドッペルゲンガーな君赤緑 (ページ17)

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いつも通りの君でいてページ17

重岡と神山が出会って6日目

嫌になるほどのどしゃ降りだった。

「雨やなぁ…」

「せやな…」

仕事が休みだったため、

この雨の中外に出ることはなかった。

ふたり並んで窓際に立ち、

地面に叩きつける強い雨を眺めていた。

「え……しげ？……手が…」

「え、あぁ…消えとる…」

神山に指摘され手を見ると

重岡の手の指先が少し透けていた。

動かせてはいるようだか、

若干動きが鈍い気もする。

「今日で6日やもんな…」

「なぁっ…なんで……1週間なん？」

「ほんと、なんでやろうな…それは俺にも分からんねん。ごめんな」

悲しさや、苦しさ、色々な感情から

黙り込んでしまったふたり。

そんな静寂に

玄関から音がした。

「ポスト…？」

神山が玄関に向かうと

1通の手紙が、ポストに入っていた。

差出人もなにも書かれてない封筒の中に

一枚の紙が入っていた。

「なんやろ…」

「あけてみよ！！！」

ふうとうをあけて、紙を取り出してみると

『重岡が1週間しか存在できない理由』

と書かれていた。

「えっ……？」

「えっ！読めばええんちゃう！読も！な！」

テンションが上がった重岡に

肩をたたかれ顔を若干歪めていた神山だったが

手紙の内容に惹かれていて

それどころではなかった。