ドッペルゲンガーな君赤緑 (ページ16)

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# ページ16

「………へ？」

「してみる？」

重岡が手をソファーについて

体を支えて神山に近づいた。

神山は恥ずかしさからか離れようとするが

背後には背もたれがあって、

横にはソファーのひじかけがあるため

動けない状態だった。

「ほら、めっさ今心臓はやなった。」

「っ……」

「顔も、真っ赤やで？」

ほっぺを手でさすりつつ

怪しく微笑みながら少しずつ神山との距離を縮めていく。

それと同時に

神山の鼓動は早くなるばかりだった。

神山の視界が突然

重岡の手によって塞がれたかと思うと

神山の唇に柔らかいものが当たる感覚があった。

「んぅ………」

「っ……」

ふたりの鼓動は今まで以上に早くなっていて

きっと神山の顔も、

今まで以上に真っ赤になっている。

重岡は神山の目を手で抑えつつ

角度を変えながら何度かキスをしていた。

神山は受けるだけの形になっていて

苦しさのせいか重岡の肩を握りしめていた。

神山がキスの途中で苦しそうな声をあげて

やっと重岡が唇を離した。

「あ…ごめん神ちゃん…苦しかった…？」

「う…ん…いや、大丈夫…」

「んふふ、神ちゃん顔赤い」

「う…うるさいっ…」

ふたりの恥ずかしさがなくなる頃には

映画はエンドロールが流れていた。