# ページ15
「映画見よ!」
「え、あぁおん…なにみる?」
昼食を食べ終えて、
ふたりは並んでソファーに座り映画を見ることになった。
重岡がセレクトしたのは
関西のジャニーズグループのメンバーが主演の
ラブストーリー系の映画だった。
「え…これっ……みるん?」
「え、おん…嫌やった?」
「あ、いやっ…ううん、ええよこれで」
神山がそう返事をすると
重岡が笑顔で宇頷き再生ボタンをおした。
神山がなぜ少し嫌がったかというと
同期の流星にかりて見た時に
キスシーンがあったからだった。
ひとりでみてても神山は緊張したのに
隣に人がいて、
しかもそれがドッペルゲンガーで。
緊張が伝わってしまうんじゃないかと心配していた。
案の定
さすがドッペルゲンガー。
そのシーンになった途端に
重岡は無邪気な笑顔で神山を見つめていた。
「なっ……なに?」
「神ちゃん、緊張しとる〜!」
「やっ…してへんしっ…」
「うっそや〜おれドッペルゲンガーやから、
神ちゃんのことなら何でもわかるんやで?
今心臓バクバクしとるやろ!」
からかうような、子供のような顔で
神山をちゃかす重岡。
ちゃかされている神山は顔を真っ赤にして
テレビから目をそらしていた。
「神ちゃん、キス…してみる?」
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作者名:緑のシルクハット | 作成日時:2018年1月7日 18時