9 ページ10
.
緑
そこから特に何も起こらないまま
体育の授業が終わった。
おれは相変わらずぼーーっとしていて
しげにも心配され続けていた。
着替えに行こうと
更衣室へ向かおうとすると
しげに腕を掴まれて止められた。
「………ん?」
赤「……俺さ、たぶんなんやけどさ、
好きな人出来てん。
だから、神ちゃんのその…考え込んじゃう感じ俺も分かるで?
だからなんかあったら言ってな。」
「あ………うん、分かったありがとう…。」
しげは俺に小声でそう言うと
すぐに手を離して先に更衣室へ入ってしまった。
.
「…………中間くん…なんやろうな…」
自分でも分かっていた
分かりきってきたことがはっきりとして
これでもう気にしなくていい、
しげのことを諦められる。
.
しげ、ありがとう
今までずっと 好き でした。
…………心に穴があいたような気がして
更衣室に入ったものの
しげとは話す気力が湧かなかった。
.
どうせ少ししたら
今までの事なんて忘れて吹っ切れて
今まで通り過ごせるんだろうなぁ
そう弱った自分の心に言い聞かせて
その後の授業も集中した。
.
147人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
緑のシルクハット(プロフ) - ななるしすと。さん» コメントありがとうございます!頑張っていきますね! (2020年4月11日 19時) (レス) id: c670943042 (このIDを非表示/違反報告)
ななるしすと。(プロフ) - コメント失礼します!!こういう内容のお話すごい好きです!!更新頑張ってください!!応援してます!! (2020年4月10日 21時) (レス) id: 3495edf79a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:緑のシルクハット | 作成日時:2020年3月28日 18時