11 ページ12
.
桃
「………神ちゃん？」
緑「えっ……あ、のんちゃん…部活は？」
「読書感想文出してなくて居残り、
神ちゃんは？」
緑「いや…ちょっと…なんとなく」
あきらかにいつもとは違うと神ちゃん
頬には涙の跡がついていて
さっきまで泣いていたのかな
そう思いはしたけど神ちゃんの悲しそうな顔を見ると
聞こうにも聞けなかった。
緑「………のんちゃんはさ、
自分の好きな人に、好きな人がいたらどうする？？」
「ん〜どうするんやろうなぁ。」
窓際の神ちゃんの隣に座って
ペンを回しながら神ちゃんからの質問を考えた。
好きな人は今は特にいないし
そういう状況にもなった事がなくて
考え込んでも答えは出なかった。
神ちゃんは呆れた顔をして
『さすがイケメンやな』
そう言ってへたくそに笑った。
.
「……失恋でもしたん？」
緑「…………まぁ、そんな感じかな」
「………そっか。」
読書感想文と向き合いながら
神ちゃんと話した。
2人きりでこんな長い時間話したのは
意外と初めてだったりするから
何を話せばいいか分からなくなった。
けど神ちゃんが
楽しい話も、悲しい話も
尽きることなくずっと話していた。
俺はそれをずっと聞いていた。
.
時々見せる笑顔も
悲しい話をした時になる悲しい顔も
首を傾げる仕草も
考え込む顔も
真剣に話す表情も
こんなに近くで見たのは初めてで
2人きりの状況で見たのが初めてで
少し心臓がドキッとした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 147人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
緑のシルクハット(プロフ) - ななるしすと。さん» コメントありがとうございます！頑張っていきますね！ (2020年4月11日 19時) (
レス) id: c670943042 (このIDを非表示/違反報告)
ななるしすと。(プロフ) - コメント失礼します!!こういう内容のお話すごい好きです!!更新頑張ってください!!応援してます!! (2020年4月10日 21時) (レス) id: 3495edf79a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：緑のシルクハット | 作成日時：2020年3月28日 18時
