負けず嫌いな女の子VSぶりっこ女の子 ４

恐怖と撮影 ページ36

ゆっくりと近づいてきた杳ちゃんが耳元で口を開く。





杳「撮影終わったら、3階の衣装室」





不敵な笑みを残したまま、勝利たちのところへ行く。


その言葉を聞いた瞬間一機に体がこわばる。





廉「杳ちゃん？」





「ん？」





廉「どうかしたん？」





「どうもせーへんよ」





言葉をすぐに返し、廉と二人で台本を読む。





監督「始めるよ〜」





監督の声が聞こえて、急いで撮影場所まで行く。


今日の撮影は、学校の屋上。



秋になってきて、少し肌寒い。


きれいな夕日をバックに、杳ちゃんと二人で撮影をとり始める。




杳ちゃんは、演技をしているのか勝利に慰めてもらっている。



杳ちゃんは何もしてないのに。

ましては、してる側なのに。



なぜ、杳ちゃんはここまでしてうちを嫌ってるのかわかんなかった。




今一番近寄りたくない人。

今言葉を交わしたくない人。


その人が目の前にいる。


そう思うと、怖くなって、体が震えて。



撮影どころじゃなくなる。



でも、杳ちゃんが他のグループにうちが暴力を振っていると、

でまかせを言っていたのならば、うちがへいぜんを保ってなくちゃいけない。



恐怖と、震えに打ち勝ち、撮影を追われせる。




頭の中はこれだけだった。

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