負けず嫌いな女の子VSぶりっこ女の子 ４

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思い出すと、震えが止まんなくなって涙も出てきて。



あの時史上最強な痛みをくらった日、


何もかもが思いだしていく。





ピーンポーン





不意になったインタンホンの音。


それと同時にドアを開ける音。



怖くて怖くて。


その場から動けなくなる。



ドアを開けて入ってきたのがもし杳ちゃんだったら？

知らない人だったら？



そう考えただけで足が動かなくなる。





足音が近づいてきて、止まった場所は当然うちが今いる場所、リビング。



静かにドアが開く。





「とも……神山くん」





今にも不安そうな顔をしている智くんの姿があった。





智「何泣いてんの？」





「泣いてない」





そういう声は震えてて。


いかにも泣いてますアピールをしているようなもん。



やけど、メンバーの前では弱音なんか吐いていたくなくて。



とっさに立ちあがろうとした手に見えたあの日のあざ。



今日はリストバンドを運悪くつけてなくて、

芽依にやられたところ以外にも、新しくできているあざもある。



その傷を見てとっさに腕を掴む智くん。





智「この傷どしたん？」





優しくとわ荒れても、いくらともくんでもこのことは言えなくて。


口を紡ぐ。





智「なー、言って？」





それでも口を紡ぐ。

杳ちゃんがやったとは言えない。


それをうちが言ったっていうことがもし杳ちゃんに察し突かれたら？



もっとひどくなるかもしれへん。


うちがWESTを活動停止いたからといっても、

杳ちゃんたちは暴力、暴言をやめる事を知らない。



むしろ悪化していくばかり。




メンバーがもし庇ったりでもすれば？


それはそれでうちが、自分を許せなくなる。

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