負けず嫌いな女の子VSぶりっこ女の子

○事故 ページ18

今日は一日オフの日。


久々に、家族とどこか出かけることになってん。



ドン！！！



大きな音が聞こえたと共に、必死になって隣の一番下の


妹と、弟を守る。


強い衝撃が走った後に、


目の前にいたはずの、おかんとおとんが吹き飛んでしまった。



ピーポーピーポー………



近いような、


遠いような、


位置から聞こえる救急車のサイレンが鳴り響く中、


うちは一人意識を手放した。





――――――――――――――――――――――――――――――





「莢姉！！莢姉！！」



誰かがうちを呼ぶ声で目が覚める。

重たい瞼を開けると、泣き崩れてる妹と、弟たち。



鼻にツンとくる消毒液の匂い。

目の前には真っ白な天井。

周りには、妹、弟、大切なメンバーたち。



誰一人泣いてない人なんかおらへんくて、


全員が全員、横たわってるうちの姿を見て泣きだしていた。



なんで泣いてるか意味も、


自分が横たわってる意味も、


力が入らない意味も、


ここに親がいない意味も、


何もかもわからへんくて。




でも、自分がここにいる意味だけはわかって。


親がここにいない意味も、


まわらへん頭も精一杯まわして、


やっとでてきた答え。





――――――――――――――――――




死……


残酷な考えが浮かんだ。



それはないと願った。

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