WESTのお姫様２ (ページ10)

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本当の気持ち2 ページ10

side J

「今すぐ答えが欲しい訳やない。ただ、自分の気持ちを伝えたかっただけやから。」

出来るだけ優しく言うたけど、そんなん嘘。

それだけで満足するほどええ人やないわ。

『素直に嬉しい、ありがとう。』

ほらな。 “私も好き" て言わへんもん。

分かっててん。

「なんやごめんな。気にせんといて。いや、やっぱ気にして？」

わざと目尻を下げながら話した俺とは対照的に、真剣な面持ちで何やら考えているA。

『自分勝手だって分かってるけど…少し待っててくれないかな…。自分の気持ちを、きちんと整理させて欲しい。』

「そっか…分かった。」

一生懸命言葉を繋ぐAに、こう言うしかなかった。

結局、 “ええお兄ちゃん" でいたいねん。

「俺はいつでもAの味方や。それだけは忘れんといてな？」

『はい…！』

…もしかして、結果的にAの背中を押す感じになったんちゃう！？

それで、 “あの人のことが好き" て気付いてまうパターンやない？

やってもうたわ。

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