WESTのお姫様２ (ページ14)

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苦手2 ページ14

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ソファーに寄りかかるように座っている間に、本格的に雨が降ってきた。

近くに雷も落ちてる…。

「風呂ありがとうな。」

後ろから話し掛かけられ、しげが居たことにようやく気付いて振り向く。

『もうあがったんだ、早かったね。』

「...どうしたん？泣きそうな顔して。」

『や、大丈夫。ほら、髪乾かさないと！』

「そうやけど。A、俺の前で無理せんでもええんやで？」

頭にポン、と手を置かれる。

「怖いんやろ？強がんなや。」

お見通しのその言葉に、下を向く。

「すぐ乾かしてくるから。ちょお待っとき。」

側を離れられるだけで寂しいと感じてしまい、膝に顔をうずめるように丸くなった。

自分が思っていた以上に精神的にきてしまっていたのかもしれない。

「大丈夫やで。大丈夫。」

あやすように、身体ごと抱き締められていた。

前の記憶が頭をよぎる。

「俺が居れば安心て前も言うたやろ？それとも、安心して泣いてもうたん？(笑)」

返事の代わりに顔をギューッ、と押し付けた。

「素直な奴やな(笑)」

気持ちが軽くなり、怖さも軽減したことが自分でも分かった。

…また助けてもらっちゃった。

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