≪01≫成り行き怪異探偵さん (ページ38)

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お狐様と裁判所ページ38

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流｢いやもう、何故オレ？｣

淳｢ええやん別に。職場も同じなんやしさ。｣

流｢まぁ、そうやけど・・・｣

藤井さんに電話をして。
俺を迎えにやって来たのは、藤井家の長男。
・・・という事になってる男。

彼は藤井流星。
少し前、地球に落っこちてきた≪流れ星≫や。
流れ星やから流星、そう名付けたんは藤井さん。
あの一家に影響されたんかマイペースで、やや天然も移ってる感がある。
星ということもあって、人間の姿(めっちゃイケメン)であっても常に淡い光を放ってる。

そんな流星やけど、彼は≪怪異≫が見える。
まぁ、本人が≪怪異≫みたいなもんやし。
それに、怪異の中でも尚異質な怪異や。

迷子の流れ星。
その事実は、この街の怪異達に意外な影響力をもたらしているらしい。

流｢それにしても・・・照史が淳太のこと放っといて出掛けるとか、ホンマに珍しいよな。｣

淳｢うん、ほぼ初めて。｣

流｢何でやろなぁ・・・｣

淳｢何でやろね・・・｣

照史に関しては、謎な事ばっかりや。

人間と妖怪。
相容れぬ存在。
交わる事の無い存在。

普段なら。

でも、俺達は出逢った。

淳｢・・・急ぐか。仕事遅刻すんぞ！｣

流｢・・・うんっ。｣

・・・まぁ、今は置いとこう。
とりあえず、仕事はキッチリこなさなアカンからな。