≪01≫成り行き怪異探偵さん (ページ28)

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犬神と白稚児ページ28

智｢いぬ、がみ・・・？｣

神山くんは、ピンときてへんみたい。

まぁ、そりゃそうや。
俺ですら知らんかったんやから、一介の高校生に分かるワケがない。

淳｢・・・俺の方にあんま被害が無かったんは、こっちをメインにしてたからかもな。｣

智｢？｣

淳｢あぁいや、こっちの話。｣

この呪いを生み出したのが、神山くんの高校の関係者なのか。
生徒か、教師か。
はたまた保護者か。
もちろん、全くの他人の可能性もあるし、ターゲットは設定してなかった可能性もある。

・・・どっちにしても、可能性を挙げる程、胸クソ悪い。

照｢神山くんは気にせんでええよ！｣

智｢はぁ・・・｣

そう、気にせんでもええ。
ドロドロとした感情は、子どもにとっては毒でしかない。
目を逸らせるのなら、見ぃひん方がええ。

照｢でも結局、本体の場所は皆目見当がつかんなぁ・・・｣

淳｢意外と神社の軒下とかに隠されてるんやない？｣

照｢そうかなぁ・・・｣

犬神の、呪いの本体。
撥ねられた犬の首。
それを入れた箱。
それを見つけてどーにかせん事には、この事件の根本的な解決にはならへん。

照｢で、なんで神社？｣

淳｢・・・そういえば、なんでやろ。｣

犬神筋、と言うくらいやから。
普通は家で祀ったりするもんや。

それでも、神社が思い浮かんだのは・・・

淳｢とりあえず、いつもの神社に行ってみようか。｣