≪01≫成り行き怪異探偵さん (ページ15)

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迷子の流れ星ページ15

照｢お邪魔しまーす！｣

崇｢おれもお邪魔しますー！｣

淳｢お邪魔します。｣

三者三様、それぞれの｢お邪魔します｣と共に、藤井さん家に入る。

｢あ、帰ってきた。おかーん、じゅんにーちゃん達帰ってきたよー！｣

出迎えてくれたんは、藤井さん家の長女の萩花ちゃん。
ナチュラルに｢帰ってきた｣言うてるけど、ここ俺ん家ちゃうからな？

｢あら、早かったんやね。｣

淳｢店長から、早めに上がってええよ、って言われまして。｣

｢気ぃ遣わしてもうたみたいね。｣

淳｢その代わり、今度１時間残業です。いつもの事ですけどね。｣

｢あらあら。｣

店長は、俺が見える人ってことを知ってる。
一部で≪怪異探偵≫と呼ばれてる事も。

その≪怪異探偵≫目当てで来る客も、多少おる。
俺が副店長の位置におるのも、ある意味客寄せの為なんやろうな。
そして、それにつられる物好きも一定数おる、と。

淳｢それで、彼はどうしてます？｣

｢あぁ、流星くんね。いま夏恋と遊んでるとこ。｣

淳｢そうですか・・・・・・ん？｣

スルーしそうになったけど、ちょっと待って。

淳｢・・・流星くん？｣

｢あの子の名前。名前無いと呼びにくいやないの。｣

どうやら藤井さんは、迷子の流れ星に名前を付けてしまったらしい。

流れ星やから流星か。
そのまますぎる気もするけど。

でも、たしかに呼びやすくはなるな。