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だから練習しろって言ったろに
あれで演劇部ですなんてよく言えたよな
そんな文句も言えずに芝居は続いていく
美玲「おぉ、嬉しいこの短剣!
この胸、これがお前の鞘なのよ
さぁ、そのままにいて、私を死なせておくれ」
やっと終わった
最後の挨拶はもちろん全部マニュアル通り
考える時間が無駄だから
貴方「小百合
メイク落としくれ」
小百合「どーぞ!
さすがAくんは演技上手だね!
毎年毎年感動してばっかり!」
雅人「俺は?」
小百合「大根も驚くほどの大根役者だった」
雅人「はぁ!?」
メイクをさっさと落として制服に着替え直す
雅人「あ、アッポイさん達外で待ってたぜ?」
貴方「あ、そう
先生に今日は早退しますって伝えとけ」
雅人「りょーかいー」
美玲「Aくん帰るの?」
どっから出てきたんだよこいつ
貴方「そうだけど、なに?」
美玲「えー!
一緒に反省会しよーよ!」
貴方「は、なんでだよ」
美玲「やっぱり、反省会って大事でしょ?」
貴方「俺は反省するところないんだよ
まぁ、強いて言えばお前の演技が下手すぎたこと」
美玲「え、、、」
貴方「なにあのセリフ
読んでるだけじゃん
もう一回1から先生にコーチ頼めば?」
自分が演技上手いと勘違いしてたこいつは唖然
だって最前列で見てたアイツらの顔みた?
は?って顔してたぜ?
貴方「じゃ、そーゆー事なんで
俺帰るわ」
雅人「おー
じゃぁまたなー」
貴方「おう」
荷物を持ってずっと唖然のままの女を置いて待機場を出る
貴方「お待たせー」
アップル「荷物持つぞ」
貴方「おー、さんきゅー」
俺の肩にかかった荷物を持つアップル
ファージャ「あの相手役の女演技ヘッタクソやな」
貴方「俺もびっくりした
そんなことより早くいこーぜ
お前らといると余計に目立って見つかりやすくなる」
エイトフット「たまには相手してやれよー」
貴方「俺の代わりにお前らが身代わりになってくれるなら捕まってもいいけど」
ダルメシア「それは嫌だ!
あんな下品な集団嫌だぞ!」
貴方「なら早く「Aくーん!」
噂をすれば
貴方「なに?」
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作者名:まい | 作成日時:2019年6月19日 14時