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でも、

なんでこっちを見るんって
ほんまは思ってしまう。

別れたこと後悔とかほんまはしてくれとるのかな?

とか…

ほんまはまたやり直したいって思うてくれとるのかな?

とか…

流星と付き合うって決めたんに既に望を気にするとか最低やな。


「望の事はすぐに忘れろなんて言わんからさ」

流星の言葉にビックリして見ると
流星は目を細め微笑み

「流星…。」

「俺は待っとるからAの心に住みつけるまで」

優しい流星はどこまでも優しい。

大丈夫。

好きになれる、なるんや、

望への気持ちを流星への気持ちで塗り替えられる。




「A〜藤井くんと付き合い出したん♡」

と高校で仲良くなれた春夏が
ニマニマしながら近寄ってきた。

「春夏なんなんその笑顔(笑)気持ち悪いねんけど」

流星がクラスメイトと話す中
春夏と話しながら自販機に自然と向かう

「気持ち悪いとか酷ない!乙女に向かってー」

ギャーギャー騒いどる春夏を見るも
望と彼女の前を横切る時微かに

「望と別れてくれてありがとう」

そう聞こえた気がして振り返ると
その彼女らしき人は嘲笑うように私を見た。

息が止まる。
彼女は知っとるんやって。

「A?どないした?はよ自販機行こうや」

「あ、おん!なんもないで。行こうか!」

自販機の前で大好きなココアを買うと
開けて飲んだ時に心に染みた感じ。

甘い味が抉られたような心を暖めるように
癒す感じで肩の力が抜けた。

「小瀧くんの彼女と同じ中学やったんやけど、
あの子男好きって噂やったんよ」

自販機に寄り掛かりながら呟く春夏を
横目で見て

「へえ〜そうなん?そんな風には見えんけどな」

なんて上辺の様な返事を返すと
春夏は、

「小瀧くんと知奈は塾が一緒やったんやろ?よく中学の時言うてたもん。イケメンなんやって」

「……へぇまじか」

そう苦笑いすると春夏は心配そうに私を見つめて、

「何があったかわからんけどさ、藤井くんと付き合うこと後悔せんようにな?」

そう肩を叩く春夏に強がって、

「そりゃー出会って1ヶ月くらいやけどさ、後悔なんてせんよ!」

「ならえぇんやけどさ…Aが傷つくの見たないからさ。」

優しい春夏と友達になれて良かったと
ほんまにこの時思うた。

自分の為にハッキリ言うてくれる人って必要やから…


でも大丈夫。
私は新たなスタート迎えられるから…


»それからなんだかんだなんもなく、


流星との交際は続き、

気づけば蝉の声が暑苦しい7月を迎えていた。

7→←5



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作者名:maron | 作成日時:2018年12月18日 3時

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