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しばらくすると、柊は電話を切って甲斐の方をみる。
柊「…甲斐」
甲斐は顔を上げる。
柊「警察が…喜志を拘束した」
諏訪「…!」
柊「お前も、お前の家族も
…西宮も心配ない」
甲斐「…」
柊「それと、お前のお母さんのことだが…
佐久間先生のご実家が介護施設を経営してるらしく
お母さんの面倒を見てくれるそうだ。」
甲斐「…!」
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柊「…変わるなら今だ!
お前のその手で…道を切り開け」
柊はポーズを決めてそう言った。
柊「俺の好きなヒーローのセリフだ」
甲斐「なんだよそれ…」
甲斐は少し微笑んだ。
光多と賢は甲斐に近づく。
光多「甲斐…」
二人が甲斐に手を差し伸べる。
甲斐は二人の力を借りて立ち上がった。
賢「情けねぇな…(笑)」
甲斐「…さんきゅ……」
さくらは泣きながら三人の様子を見て微笑んだ。
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甲斐はAの前に来て立ち止まった。
甲斐「A…
…ごめん。」
『澪奈の分まで…
ちゃんと生きてね……』
甲斐「…おうっ…」
諏訪「……
…正臣が…」
諏訪は、小さく呟いた。
諏訪の手には大きなネックレスが握られていた。
翔「里見たちはどこにいるんですか?」
涼音が柊の元へ走っていく。
涼音「蓮は…?蓮はどこっ……?」
生徒達は柊に駆け寄る。
柊は涼音の肩に手を置く。
柊「分かった…。
全てを…打ち明けよう」
『……』
生徒達「……」
柊「里見達は……
ア″ッ」
柊は突然苦しみ出した。
柊「あ″あっ」
バタンと柊は倒れた。
『え…先生……?』
Aは柊の元に座り込む。
『先生…?
先生!』
Aが何度呼びかけても柊は目を覚まさなかった。
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作者名:ちょこみんと。 | 作成日時:2019年4月7日 19時