3年A組＿＿愛され美少女の話＿＿＿ (ページ23)

今日:13 hit、昨日:33 hit、合計:526,216 hit

#＿023 ページ23

．

光多「そんなに殺してぇならよぉ…

そんなに殺してぇなら！

茅野を殺れよ！

なぁ！

だってそうだろ？

答えを外したのは、コイツなんだから！」

光多「なぁ、茅野

お前が死ねよ…。

なぁ！お前ら全員そう思ってるんだろ？」

皆が静まり返る。

『………違うよね、』

賢「…A、？」

『…うん、絶対違う。

さくらが死ぬべきじゃないよ、絶対に』

生徒達「………」

『……さくらが殺されるぐらいなら…、

先生、

私が死ぬべきだと思うな』

Aは平然と、柊をまっすぐ見て言った。

さくら「…え？」

翔「A…？」

Aはまだ握られていた翔の手を離そうとしたが、

翔は手を離そうとしなかった。

甲斐「A！何言ってんだよ！」

諏訪「そうだよ！Aが死ぬことないでしょ！？」

『そうかな。

だって…、澪奈が死んだのって、私にも責任あるでしょ。

皆、私が澪奈と仲良かったの分かってるじゃん。

それなのに私は、皆と同じように澪奈を無視して、遠ざけた。

澪奈の、私を巻き込まないために、無理をして言った心にも無い言葉を鵜呑みにして、

私は澪奈を見捨てた。

澪奈の本心には目を瞑って、全部に気が付かない振りをして、

私は逃げた。

…親友だって名乗ってたくせに………。

だから、澪奈が死んだのは私のせいだから。

私が向き合おうとしなかったからだから。』

柊「………」

『だからさくらのせいじゃない。

澪奈を苦しめて傷つけたのは、私だもん。

それに、私はさくらと違って、

さっき、立ち上がることも出来なかった。

自分の罪と向き合うのが怖くて、

澪奈が酷いことを言われても、何も言えなかった。

だから、死んで償うべきなのは私。

さくらは、死ななくていい』

Aはさくらを見て優しく笑った。

さくらは涙を零した。

生徒達「……」

．