約束。【Yuri.C】 4

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…泣いてたから、



と私を見つめる眼差しは、いつもヘラヘラしてるときの慧先輩とは違って、




誠実だった。







.







だから、







全部話した。









.








寒がりな慧先輩がつけたストーブのおかげか、ココアのおかげか、




慧先輩の優しい相づちのおかげか＿＿＿






それはわからないけど、







.








不思議とするする言葉が出てきて。







侑李くんのこと、

涼介のこと、


絢香のこと。







さみしい、って言った理由も、





ぜんぶ、ぜんぶ。








.









.




話し終えたとき、

慧先輩は静かに、








.







慧｢俺はAちゃんがうらやましいよ、｣






とつぶやいた。








.






｢…ぇ、？｣






慧｢Aちゃんは知らないと思うけど、俺高校の入学式で、すみれに一目惚れして。

猛烈に猛烈にアタックして、やーっと付き合えたの。



何回も、フラれたの、へへ｣




｢……。｣




私が俯くと、慧先輩はその綺麗な指で私のあごをくいっとつかんで、

また前を向かせた。

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