約束。【Yuri.C】 4

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Aside





知｢おはよう｣






そう言われて、今まで"知念くん"からはあいさつをもらったことがなかったから、







すごく嬉しくて、



私も返そうと息を吸い込んだら、









.









すっ、。









.









.









…え。








目、反らされちゃった…。








.









.








…まぁ、きっと侑李くんからしたら、






たかがあいさつ、だもんね。









.









なんか、侑李くんは余裕があってうらやましい…。









.









…今まで、彼女いたことあるのかな。








……そういえば私、


侑李くんが５年間何してたか、









.








ほんとになにも知らないんだ…。









.









.







…やめよ。






なんか、嫌な気分になるから。









.









それよりも今は。









｢…は、なやまさん｣







すらりとした後ろ姿にかけた自分の声があまりにも震えていて、


こんな自分に腹が立つ。









.









でも。









.









花｢…なに。｣









やるしかないよね。









.









｢…話したいことが、あるの｣



花｢私はないけど｣








｢…っ、









.









昼休み、屋上庭園で待ってるから…｣







なんだか果たし状みたいになってしまったけど、



今の私にはこれが精一杯。









.









ちらりと見た窓際の席。







私の目線の先にいる侑李くんのそのまた目線の先は、









もちろん私なんかではなくて、









.









空に浮かぶ雲だった。









.









.









.







ガラガラッ







涼｢やっべえ、遅刻ギリギリ！…あ、｣









.









ふと見た先に、









.









涼｢おはよ、









.








…A！｣








変わらない、それでいて今までとちょっと違う、









涼介がいた。

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