隣の君 【Daiki / Hikaru】#2

story 058 ページ16

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有「Aちゃーん」



「あ、行こっか」



有「ん、行こっ」





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私たち、付き合い始めました。






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今日は校内大清掃。





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有岡くんの彼女、っていう自分の当たり前の居場所があることになんだか安心してしまって、


ついくすりと笑う。






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有「んー、なに、どしたの？」





「ふふ、なんでもない」





7月半ば。



半袖の青いカッターシャツをたくし上げて、

有岡くんの男っぽい二の腕が見える。




ただでさえ心臓やられちゃいそうなのに、


そのままどしたの、って微笑みかけられてるんだから。





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私は一体、前世でどんな徳を積んだんだ。






「ふー。もうここへの道も、慣れちゃった。足が勝手に運んでくれるー」





非常階段について一息つくと、有岡くんがなんだよそれ(笑)と目尻を下げながらも、

たしかになにも考えなくてもここ来れるようになったよなー、

なんて優しい声色で同調してくれる。






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隣にいるのがひかじゃなくて有岡くんなのにも、






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もう慣れた。






私は…





.





.






有岡くんを選んだ。





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全てを説明するとしたら、

そうそれはもう、千佳ちゃんと仲良くなったころ、


５月の初めに戻らなくちゃいけない。

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