隣の君 【Daiki / Hikaru】#2

story 057 ページ15

Aside

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有「あ、Aちゃん！」



私が千佳ちゃんと一緒に教室に戻ると、真っ先に有岡くんが私に気づいた。


ほら、

こんなとこも、



好きなんだ…。





.






やっぱり有岡くんの顔を見るとまた、






.






切なくなる。






.







有「って…そこ２人、仲よかったっけ？」





有岡くんが驚いたように千佳ちゃんと私を見比べる。





.






「ふふ、箸拾ってくれたんだよねー」




小「ねー。(笑)」








.







伊野尾くんは は？箸？ってきょとんとしてる。





有「なになに？千佳が朱里ちゃんの箸を拾ってどうしたの？」






.







…え？









.








伊「大ちゃんって小池ちゃんと仲よかったっけ？？」







私の気持ちを、



伊野尾くんがさらっと代弁してくれた。






.








小「…あ、わ、私たちね、中学の時」





有「同じクラスだったことあんだよな！」







.







千佳ちゃんの言葉を有岡くんが少し慌てたように引き継いだ。








小「あ、…うん、そう。同じだったの、中学」






千佳ちゃんはそう言ってふわりと笑う。







.







その表情に、


ほんの少し影が見えたなんて、





そんなのはきっと私の考えすぎ。








伊「なんだよー、大ちゃんってば隠さなくてもよかったのに！」




有「いや、…別に隠してたわけじゃ」






.






困ったように首の後ろをガシガシとかく有岡くんに、私は思わずほほえんだ。






有岡くんの仕草ってすごく、






オトコノコだ。






.








伊「えーじゃあ俺も小池ちゃんのこと千佳って呼びたい！」




小「えっと…それは」





「あはは、千佳ちゃん困ってる」






伊「なんでぇー！！！大ちゃんが千佳なら俺も千佳！！！」






だだっ子のように騒ぐ伊野尾くんに、４人して笑う。






.







ひょんなことから、





俗に言う「いつメン」、できました。






.

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