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浮「も〜ほんっとうに心配したんだから!
てかそんなに具合悪かったなら尚更連絡してよ!」
その日の夜、某ファミリーレストランで俺たちはご飯を食べていた。
『返信できなくてごめん!体調崩してた』
というメッセージとクマが可愛く謝っているスタンプが送られてきた昼休み。
よかった、よかったと繰り返す俺を横目に那須は呆れた顔をしていたっけ。
「あ〜ごめんね、熱が下がんなくて」
もうね、ずっと寝てた
そう言いながらたらこスパゲッティを頬張るAちゃんは、確かに一回り小さくなった…
気がしなくもない。
浮「今度からちゃんと言ってよね?
俺、心配しすぎて今日那須に二つも唐揚げ取られたんだからさぁ」
はいはい、ごめんごめん
そうやっていつもと同じように俺を遇らう
浮「体調は?もう大丈夫なの?」
「うん、明日から普通に出勤する」
浮「Aちゃん頑張ると周り見えなくなるタイプだからほんと心配」
「まあまだ慣れてないことばっかりだからね、
疲れが出たのかもしれない」
浮「ちゃんと寝てちゃんとご飯食べて」
「おけ」
浮「おけ、じゃないよ全く」
お店を出て、Aちゃんの家まで歩く。
明日は普通に平日だから泊まったりはしないけど、やっぱり心配だし。
他愛もない話をしながら歩く帰り道、
Aちゃんの家が見えてきた頃。
「ねえ飛貴」
いつもの風景、いつもの声、いつもの温もり。
何も変わることのない日々の一コマ。
「別れよっか」
見慣れた横顔もいつも通りだったのに。
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作者名:かおるん | 作成日時:2018年11月21日 1時