僕らは、永遠を。 (ページ11)

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今日が三限終わりでよかった。

腕にある時計を見ると時間がまだたっぷりある。

那「気をつけて行ってこいよ、Aさんのとこ」

浮「気をつけてって…うん、ありがとう」

那須は俺の話を相槌を打ちながら真剣に聞いてくれた。

きっと今のも俺が感じてる緊張とか、不安とか、色々汲み取ってくれての発言で。

那須みたいな友達がいて本当に良かった、なんて思った。

電車を乗り継いで着いた病院。

病室の前にあるネームプレートに書かれているAちゃんの名前を見て、

現実をもう一度噛み締める。

コンコン、と控えめにノックをしたけど

返事は返って来なかった。

浮「失礼します、」

そっとドアを開けると、消毒液に混じってAちゃんの香りがした。

腕に点滴の太い針を刺しながら寝ているAちゃんに近づく。

浮「Aちゃん、」

久しぶりに近くで見るAちゃん。

少し寝苦しそうで、手をあてた額からは熱が伝わる。

起きるまで待ってようと思って、そばにあった椅子に座った。

ずっと、ずっと会いたかった。

会って、声が聞きたくて。

なんで俺に教えてくれなかったんだろう、

迷惑かけたくない、なんて言わないでよ

俺そんなに頼りなかったのかな

マイナスな気持ちを振り払うように、Aちゃんの病室を見回してみる。

サイドテーブルの上に広がる会社の資料。

いや、広がるというかは散らばっている

片付けができない俺に片付けができないって言われちゃうAちゃんだもんなぁ

全くもう、と呟いて散らばった資料をまとめていると

花柄のノートが床に落ちた。