ココアとコーヒー。 ページ22
照｢う〜、さむっ...｣
｢うぐっ...、照史くん、...ぐるじぃ...｣
照｢だって寒いんやもんーー｣
｢つ、強い...｣
照｢とか言って〜、幸せやろ？笑｣
｢なんでこれが幸せに繋がるのか教えて欲しい...、私こんなに苦しがってるのに...｣
照｢あははっ！Aは大袈裟やなぁ〜笑｣
可愛ええのぉ、なんて満足そうに頭を撫でてくる旦那さま...元い桐山照史、30歳。
成人男性の力なんて結構強いのに、何故だか自分の力があまり強くないと思ってる。
強いのよ！！
ハグは嬉しいけど強いの！！！
｢も〜、ほんとに苦しかったんだからっ！｣
照｢そんなに？えー、力そない入れてないつもりやったけどな〜、気をつけな、｣
｢ほんとよ、気をつけて！｣
照｢でも寒かったんやもん〜くっついとったら暖かいやん？｣
｢たしかに、急に寒くなったね｣
11月下旬。
少しだけ早く目覚めた私は、まだ夢の中にいる照史くんを起こさないようにベッドを抜けてリビングへ。
リビングの暖房を入れてから顔を洗って、歯を磨いてからリビングへ戻るとお部屋がほんのり暖かくなってた。
時計を見ると、まだ6時過ぎ。
ソファでシーちゃんとゴーちゃんとブランケットに包まってぬくぬく。
空は明るくなり始めたくらい。
2人ともお休みだからゆっくり寝ようと思ったのに、早すぎたなぁ。
なんて思いながら、読みかけの小説を開いて
だいぶ本の世界に入り込んだ頃。
後ろから思いっきりハグ、旦那さまからのあつーーいハグをさっきされたってわけ。
可愛いけど、苦しいのよね！！笑
照｢うーあー、顔洗うの嫌やったわぁ、｣
｢おかえり、お水冷たいよね｣
照｢ただいまぁ、てか早起きすぎん？｣
｢うん、なんか目、覚めちゃって...｣
照｢起きたら横にいないからびっくりしたで｣
｢ごめん、せっかくのお休みだったから起こしちゃ悪いと思って｣
照｢ありがとな、おかげでゆっくり寝れたわ｣
わしゃわしゃと、私の頭を撫でる。
これは付き合った頃から、...いやもっと前かな？
照史くんにとって、ありがとうって言葉と頭を撫でるのはセットみたい。
最初は子供扱いされてる気がして少し嫌だったけど、今じゃこれが心地いい。
どんなに疲れてたって、疲れが吹き飛んじゃう魔法の手。
照｢まだ朝早いし、朝飯はも少し後でええな｣
｢そうだね｣
照｢お、そうや｣
『なんか温かいもん飲もーや』
【ココアとコーヒー。】
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作者名：maoka. | 作成日時：2021年10月27日 1時
