WESTとちゅー。

消防士と -H.Takahiro ページ40

ｳｳｳｼﾞｬｰﾋﾟｰｼﾞｬｰ



『んもう!!うるさいな』



母
「今日消防署の訓練だからよ」



『は？そうなの!?』



母
「今日の朝消防士の方が来て、



うるさくなりますがって言ってたわよ」



『はぁー!?本当にうるさいんだけど』



母
「毎年こんくらいじゃない」



私の家の前には消防署がある。



そこには毎年消防士が集まり訓練を行っている



今年の訓練日は今日なのだけれど、



『あぁーーうるさいな!!』



今年はとにかくうるさく聞こえる。



『はぁ、ダメだ私』



だって、振られちゃったから。



『藤井先輩……。』



“ごめんな、俺もうAの事好きやない„



メールで振られました。



だから、訓練の音がこの静かな部屋に



うるさく聞こえてしまうのかもしれない。



母
「Aー買い物行ってくるわね」



『…はいはい』



母
「いってきます」



ｳｳｳ＿＿＿



『んもーー、何でよ…』



訓練が終わったのか消防車の音が無くなる。



すると静かな部屋が余計静かになった



『ふ、藤井先輩、うっ』



音の無い部屋が悲しくなってきて、



涙が溢れてきた。



ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ



『はっ、はい』



涙を急いで拭って玄関に行くと



濱田
「あっどもっどうも」



『…えっ？』



濱田
「あっ消防士の濱田ですっ!!訓練終わりました



そうおと失礼しましたっ」



『そうおと？そうおんじゃなくて？』



濱田
「あっ騒音や!!失礼しましたっ」



『……ﾊﾊｯ!!』



濱田
「えっ」



『あっごめんなさい。



何か、楽しくって、』



そしたら藤井先輩に振られた事を思い出して



また涙が出てきた。



濱田
「えっどうしたん？」



『ごめんなさいっ私、今日振られて』



濱田
「そうやったんや。そんな日に訓練とか



うるさかったよな。ごめんな」



『っ、うう』



濱田
「……」



『っ、えっ』



ぎゅっと優しく包まれて、



濱田
「何かあれば守ります。



お家のまん前に俺がいますから。」



そしてゆっくり体を離すと



濱田
「こんな可愛い子を振るなんて俺はしません」



濱田
「いつでも頼ってくださいっ」



私の手をとると



ﾁｭｯ



濱田
「そんじゃまた来年失礼します!!



濱田でしたっ」



ｶﾞﾁｬ



少し天然な消防士さんは



変な挨拶を残してまん前の消防署に



走っていきました



母
「ただいま」



『お母さん今日のご飯何ー？』



-H.Takahiro



くるみさまリクエスト

彼氏と -K.Nozomu→←○作者より

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