虹色の未来 ~ｳｿﾂｷﾉﾊｼﾞﾏﾘ~ (ページ7)

今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:17,969 hit

6,PM,6:58　　智洋Side ページ7

智洋
「ほら、7時なる。帰らな」

大毅
「なぁ、聞いてや！」

智洋
「帰らなアカンやろ、ほら。」

シゲは黙って動かんくなった。

智洋
「大毅？どうしたん？」

俯いたまま、涙目で大毅は話した。

大毅
「嫌や…。神ちゃんとずっと一緒やもん…！」

智洋
「シゲ、大丈夫や！絶対戻ってくるし、」

大毅
「ホンマにぃ？」

智洋
「嘘はつかへん！
　何があろうと戻って来たるわ」

俺は精一杯の笑顔。

…のはずが、
シゲが俺のこと抱きしめて

大毅
「ずっと、親友やもんな。
　待ってるで。
　泣きたいときは泣いたってええねんで。
　笑いたいときは、全力で笑顔。
　もちろん、嬉しいときもや。
　負けんと、帰ってきてや」

なんて言うから、
俺は抱きしめられたまま、
頷きながら泣いた。

シゲは“やっぱ、歳下やねんな”
とか言ってたけど、
泣いてる俺は気にしてる暇なんてなくて。

大毅
「んじゃ、俺帰るわ。
　またな！
　あ、これあげる！」

シゲはまたな！っていつも通りの笑顔で言った。
また、明日会うかのように。

なぁ、シゲ、笑顔やったけど、泣いてるん知ってたで。
シゲは強いな。

行く前に手紙送って行こう。