WESTん家（４）

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淳｢入るで｣

崇｢…ッ…ぐすっ…、っ、｣



部屋に入れば、予想通り枕に顔を埋めて泣いてる崇裕。



泣く時いつも枕に顔埋めてるけど、絶対苦しいよなぁ。笑



淳｢崇裕、気づけんとごめんな。大毅達にも、もっとちゃんと叱るから｣

崇｢ぐすっ…、いらんッ…、｣

淳｢んーん。崇裕が傷つくん、俺嫌やもん。｣

崇｢うそやっ、｣




どうやったら伝わるのかな。なんて考えてたら



崇｢おれは、もういらんねんやろっ！｣


って。



やっと顔を上げた崇裕は、涙やら鼻水でぐちゃぐちゃになりながら、怒った表情。



久しぶりに崇裕のそういう子供っぽい顔を見た気がする。




あ。



確かに、最近いつ崇裕が甘えたりわがままを言った？？？




唯一言ってたのは、授業参観。




去年も楽しみにしてたのに、間に合わなかった。



そもそも予定変更があるなら学校から連絡が来るはず。





淳｢……崇裕？？明日、おとんとおかん楽しみやったんやで？？｣

崇｢ちゃうッ…、行きたいんやない、おれが来てって言うからしかたなく、なんやっ、｣

淳｢そんなわけ｢おれ、ゆうせんしてもらったことっ、ない、ッ…、｣｣

崇｢おれっ…、お兄ちゃんなんかなりたくなかった！なりたいなんて、言ってないっ、すきでなってるんやない、！！！｣




初めて聞いた崇裕の本音。



こんなに思い詰めてたなんて、当然知らなくて。



淳｢……ごめんっ…、｣



何か言わなきゃいけないのに、出てくるのは謝罪の言葉だけ。




崇｢っ…！………出てってや、ッ…、1人にしてっ、！！！｣




枕を投げられたと思ったら、そのまま押されてドアを閉められてしまった。




淳｢……きちんと話そう？｣

崇｢いやや。｣

淳｢お願い｣

崇｢っ……、｣




返事はしてくれなかったけど。



否定もしないってことは、了承ととっていいのかな。



あのタイミングで謝ったら崇裕の言ってることに頷いたのと一緒みたいなもの。




崇裕はいつから我慢してくれてたのかな。




いいよ。大丈夫。任せて。って。




言ってくれてたじゃなくて、言わせてたのかな。




"俺なんてもういらないんやろ"




淳｢そんなわけ、ないのにな、｣

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