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豪華すぎる客間に招き入れると、ともひろから「ほわぁ…」と感嘆のため息。
「すごいやろ」
「ほんまやね。聞いとった以上や」
「せやろ？」
俺が得意げになってまう。
背中からも緊張や不安が溢れ出てるAは、鏡の前。
前後に並んだ高さの違う椅子と、買い揃えた美容師セットの横。
「こちらでお願い致します」
と、めちゃくちゃ堅い案内をした。
「わぁーすごい！こんだけ用意してもらったんやから、頑張らしてもらいます！」
ほんまはともひろも緊張しいなんやけど、俺が今日のことを頼む時、
『お姫さん、めっちゃ緊張しいやねん。ほんっまにあかんくらい。やから、当日はなるべく優しく話しかけてほしい』
『ともひろも緊張してると思うけど、全然してへんふりしてほしい』
と頼んだから、めっちゃ頑張ってくれてる。
そのやりとりを見てた照史くんには
『過保護やなあ』
と笑われたけど、そんなことない。
「…だいき、」
Aがちらり、と俺を見た。
「ん？なに？」
「…席、外してて」
「っえ？お、俺が？」
「うん、」
「えっ？ともひろと２人きりなれる？緊張してるやろ？俺ずっとおるよ、ここ」
「電話で呼ぶ、から。終わったら」
「いやいやいや、おるって。その方がええやろ？２人きりあかんて」
「大丈夫だから、」
緊張しきった顔で、「お願い、待ってて？」と言われてしまったら。
俺は複雑で不安なまま、ともひろを見た。
ともひろは、にこっと笑う。
「可愛くなったとこから見せたいやん。乙女心察してな？」
そう、か？過程も可愛いけど。
見てへんけど多分、いや、間違いなく可愛いねんけど。
「…分かった。電話してな？庭で散歩でもしてる」
内心は、めちゃくちゃ心配。
A、慣れてへんともひろと２人きりは大丈夫ちゃうやろ。
心配、めっちゃ心配や。
あかん、無理かもしれへん、俺が。
「心細くなったり何かあったら、いつでも電話するんやで？」
Aに声を掛けて、とぼとぼ部屋を出る。
過保護かもしれへん。それでもええ。
そのくらい大切な人なんや、俺には。
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こか - ドールの読みました!いつかいつかとしげちゃんの更新まってます。 (2019年7月10日 1時) (
レス) id: be3c0702e8 (このIDを非表示/違反報告)
春果 - しげちゃんかわいいですね〜！また、楽しみにしてます★ (2017年7月18日 20時) (レス) id: 997f1647f4 (このIDを非表示/違反報告)
青衣(プロフ) - 更新うれしいです、ゆっくりでいいのでりゅうせい編も楽しみに待ってます、素敵な作品と出会えて嬉しいです。 (2017年7月14日 23時) (レス) id: 7b82a2e89b (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - このシリーズ大好きです。更新楽しみにしてます。 (2017年7月9日 0時) (レス) id: cf7f28aebe (このIDを非表示/違反報告)
はるな(プロフ) - プランツドールシリーズ、今までに読んだ作品の中で一番好きです。どのドールのお話も大好きで、思わず感情移入して読んでて切なくなったり嬉しくなったりしてます。更新楽しみにしてます (2016年9月13日 2時) (レス) id: c25a20d502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉莉花
| 作成日時：2016年4月23日 11時
