プランツ・ドール Tomohiro. K

「…おはよ、」 ページ40

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「…あれ、まだ起きてへん、」



朝。今日はクリスマス。

ともひろが起きて、隣でもぞもぞ動く。

いつも私が先に起きているから不思議そう。

今日も起きてるけどね、寝てるふり。

だって、私が先に起きてたら意味無いから。



「…ん？」



微かな声がして、またもぞもぞして。

プレゼント、見つけてくれたみたい。

クリスマスといえば、サンタさんでしょ？



『サンタさん！』



って喜んでもらいたくて。

プレゼントをツリーと一緒に買わなくて良かった。

その時なら間違いなくオモチャ買ってただろうし。

バレないように、ほそーく目を開けた。

ともひろが、静かに包装を解いてる。

やばい、私の方が先にリアクションしちゃいそう。

喜んでくれたらいいけど。

どきどきしたまま、少し待つ。



「わ、めっちゃ可愛い…」



嬉しそうな声がして、内心ガッツポーズ。

でしょでしょ、好きそうだと思った。

といってもまあ、桐山さんとのんちゃんに知恵借りたんだけど。



『コンペイトウは緑やけど、赤色好きやもんな？』



『そうそう。俺のアクセ見て、ええなあ言うててん』



じゃあ、それだ！って。

人形の耐久性も桐山さんに確認済みだ。



「…おんなじこと、考えてた」



実は私と色違いの、赤いピアス見つめて。

ともひろがふわふわ笑ってる。

何のこと？



「Aー、はよ起きてー」



ゆさゆさ揺らされるもんだから、それっぽく目を覚ます。



「…おはよ」



「おはよう！ピアス、ありがと！あんなっ、俺も、プレゼントあんねん。今出してくる！」



テンションの高めで、早口で捲し立てて。

ぱたぱたリビングに走ってく。

朝から元気だなおい。くそ、可愛い。







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