「帰れるわけないやろ」 ページ33
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「帰れるわけないやろ」
「へ、」
桐山さんがさらりと言った。
目が覚めて、少ししてともひろも起きて。
じゃあ、帰ろうか、って話していたら。
「顔色戻ってますけど、相当弱ってるんですわ。今日は安静にしたって下さい」
ともひろも、分かってたやろ
「知らんもん」
むすって頬っぺた膨らませてる。
よっぽど帰りたかったみたい。
桐山さんは呆れたように、ため息ついた。
「…しゃーないから、今日だけさっきの部屋貸したります」
「やった、Aも泊まるやろ？」
ともひろが目を輝かせてる。
ついでに、手も握られてる。
「良いんですか？」
恐る恐る桐山さんを見る。
「ええですよ、どうぞ」
言葉と裏腹に、ものすごい厳しい顔してますけどね。
よっしゃ、って、ともひろが喜ぶ。
「店の人形には絶対に話しかけんといてください。触るんも禁止。それは必ず守ってや」
「ありがとうございます。絶対にしません」
何度も首を縦に振る。
それから、じゅんたさんの近くに行って、お礼をしようとして。
「…じゅんたさんは、おっけーですか？」
「淳太くんは話掛けるだけやで」
「分かりました。…今回はありがとうございました。ご迷惑をお掛けして本当にすみません」
そしたら、優しく微笑んでくれた。
良かった。
のんちゃんは、もう家に帰ったらしい。
明日会ったら、のんちゃんにもお礼しないと。
*
「そんでともひろ帰ろうとしたん？あんな弱っとったくせに？笑」
翌朝、お店にやって来たのんちゃんは、一通りの話を聞いて大笑いしている。
「帰りたかってんもん、」
すっかり回復したらしく、身体の動きも円滑になったともひろが言った。
「せやけど、歩かれへんかってんやろ？笑」
と、のんちゃんはまた笑う。
確かに、昨日のともひろはふらふらで。
移動は支えられてやっとという感じだった。
「クリスマスツリー、飾らなあかんの。クリスマスもうすぐやし」
「あれか！めっちゃ楽しみにしてたやつやん笑 Aが買うてくれんねん、て何べんも自慢しとったもんな」
にやにやとのんちゃんが、ともひろを見る。
私も見る。
「いっ、言わんでええやん…」
顔を真っ赤にして、両手で隠して。
そのまま俯いちゃった。
なにそれ可愛い。
「(ね、ええやつでしょ)」
のんちゃんが私に口パクでそう言って、ぱちんとウィンクした。
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凜望 - 最高です！神ちゃんのこともっと好きになりました！ (2016年2月26日 0時) (
レス) id: f55ca5bc68 (このIDを非表示/違反報告)
ちびとら(プロフ) - ほっこりしました(´∇｀)このお話読むとほっとするんで何回も読み返したくなっちゃいます！！ (2016年2月25日 2時) (レス) id: 97b52757b6 (このIDを非表示/違反報告)
山田淳 - もう、神ちゃん天使でした!!ずっとｷｭﾝｷｭﾝしてました♪のんちゃんのやつも絶対読みます。これからも頑張ってください!! (2016年2月7日 22時) (レス) id: 4ab1e02086 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ＠薮 光∞慧(プロフ) - すっごく面白かったです！可愛い神ちゃんを想像しながら読んでました。こんな人形実際にあったらいいなぁ、笑 更新お疲れ様でした。望の方も読ませていただきますねッ (2016年1月31日 15時) (携帯から) (レス) id: 405256a79f (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 完結おめでとうございます！すごく神ちゃんかわいかったです^ ^神ちゃん担なのですごく嬉しかったです！のんちの方も楽しみにしてます！ (2016年1月16日 20時) (レス) id: 5b58b1eaf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉莉花
| 作成日時：2015年11月26日 23時
