「大きく、なった、ね？」 ページ21
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「…ともひろくん、大きく、なった、ね？」
編集長がそう言った。
休日明けの月曜日、新しく買った奇抜な服装のともひろを見る。
「とも、おっきい？やったあ！」
嬉しい時に万歳するの、本当に可愛い。
でも、でも。
本当に大きくなってしまった。
人間の子どもだったら不自然なほど。
幼稚園児くらいだったのが、小学生に見えるくらい。
大きめに買ったはずの服が、ぴったり。
「編集長、腰が曲がったんじゃないですか？」
「腰が曲がるほど年食ってないよ、僕は」
編集長が不思議そうな顔をするのも頷ける。
ともひろを職場に連れてくるのは、そろそろ限界かも。
「ともひろ、今日もいい子にしてられる？」
「うん！とも、ええ子にしてる！」
腕の中には、相変わらず憎いアイツ。
いかにも可愛さ狙ってますみたいな大きな黒い目が、じっと私を見てる。
くそ、余裕そうな顔しやがって。
「さ、仕事しましょ。編集長」
「Aちゃんがやる気なんて珍しいね！気が変わらないうちにやろうか」
ささっと仕事に取り掛かる。
その時々で、ともひろの様子確認。
奴を撫でて愛でていたり、私を見ていたり、タウン誌の料理特集のページを先輩に説明してもらっていたり。
「ともひろくんは、スパゲッティ食べたことあるかなー？」
「ない！」
「じゃあ、シチューはどうかな？」
「ない！」
「このページはおにぎり、たーくさんだね。おにぎりは？」
「ない！」
あの、周りの視線が痛いんで止めてもらっていいですか？
「Aちゃん！この子にちゃんと食べさせてるの！？」
ほらね、先輩もキツネみたいに目を吊り上げてる。
「当前じゃないですか！メニューが悪いです、特集の」
「それ、Aちゃんが選んだのも入っているんだけどね？」
うるさいな、編集長。
「ともひろ、おいで。おやつの時間だよ。あーん」
「あーんっ！」
そろそろ、コンペイトウしかあげないのも違和感だろうし。
昼食のミルクは誰にも見られないようにあげてる。
でも、それすら昼ご飯は何を食べさせてるの！？ってなるかも。
うーん、困った…。
「…で、俺に連絡してきはったんですか？託児所ちゃうんやけど」
電話越しに、桐山さんがはあ、とため息をつく。
だって、他に誰がいる？
「枯らしたくないんです。可哀想だから」
「あら、俺と同じ手口や」
で、無事なんとかなりそうだ。
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凜望 - 最高です！神ちゃんのこともっと好きになりました！ (2016年2月26日 0時) (
レス) id: f55ca5bc68 (このIDを非表示/違反報告)
ちびとら(プロフ) - ほっこりしました(´∇｀)このお話読むとほっとするんで何回も読み返したくなっちゃいます！！ (2016年2月25日 2時) (レス) id: 97b52757b6 (このIDを非表示/違反報告)
山田淳 - もう、神ちゃん天使でした!!ずっとｷｭﾝｷｭﾝしてました♪のんちゃんのやつも絶対読みます。これからも頑張ってください!! (2016年2月7日 22時) (レス) id: 4ab1e02086 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ＠薮 光∞慧(プロフ) - すっごく面白かったです！可愛い神ちゃんを想像しながら読んでました。こんな人形実際にあったらいいなぁ、笑 更新お疲れ様でした。望の方も読ませていただきますねッ (2016年1月31日 15時) (携帯から) (レス) id: 405256a79f (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 完結おめでとうございます！すごく神ちゃんかわいかったです^ ^神ちゃん担なのですごく嬉しかったです！のんちの方も楽しみにしてます！ (2016年1月16日 20時) (レス) id: 5b58b1eaf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉莉花
| 作成日時：2015年11月26日 23時
