「お姉さん、選ばれてもうたんです」 ページ3
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「初めまして。私、タウン誌『うえすと』の石田Aと申します。本日は、こちらのお店を取材させていただきたく、」
そこまで言って、気が付いた。
このお店、店員さんは目の前にいるがたいの良い男性、桐山さんだけだと思っていたのだけれど、そうではないらしい。
お店の中、いくつか高価そうな椅子が置かれていて、その椅子に煌びやかな服で着飾った少年が何人か座っているのだ。
「あの、あちらの方々は？」
「ああ、お気づきになりました？商品なんですわ、この店の」
「…は、」
どうやら、とんでもないところに足を踏み入れてしまったらしい。
「またまた、ご冗談を。全然面白くないですよ」
「まあ、そうやと思います。冗談ちゃうんですよ」
ほんまのことやで、って桐山さんがウインクしながら囁いた。
「人身売買、ですか？」
「そんな、物騒なもんちゃいますねん。ありゃ、人形ですわ」
「にん、ぎょう…？」
何を言っているんだ、この人は。
だって、どの少年も綺麗な顔立ちして、今にも動き出しそうで…
「きゃあっ」
ガタン、突然一人が席を立って、奥の扉に消えていく。
思わず、桐山さんの腕にしがみついてしまった。
すみません、と一言謝ってから離れる。
「ああ、トイレみたいやわ。自分のことはある程度できますねん」
桐山さんの言う通りなのか、少しして戻ってきた少年はまた同じ椅子に座り、そして動かなくなった。
「…あ、あの。また、出直してきます」
こんな不気味なところ、いられたもんじゃないわ。
可愛いのなんて、外観と内装だけ。
絶対危ない、直感でわかる。
「ああ、それはできひんのです。このお店、いっぺんも開いてるとこ見てへん、て噂なってません？」
「…確かに、そういった噂があると、聞いたことがありますが」
「それね、こいつらが開けろ言うた時に俺が店開けるからなんですわ。こいつら、プランツ・ドールていう人形なんですけどね、客を選ぶんです」
せやから、お姉さん、選ばれてもうたんです
ああ、神様。仏様。
私が一体何をしたっていうんでしょう。
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凜望 - 最高です！神ちゃんのこともっと好きになりました！ (2016年2月26日 0時) (
レス) id: f55ca5bc68 (このIDを非表示/違反報告)
ちびとら(プロフ) - ほっこりしました(´∇｀)このお話読むとほっとするんで何回も読み返したくなっちゃいます！！ (2016年2月25日 2時) (レス) id: 97b52757b6 (このIDを非表示/違反報告)
山田淳 - もう、神ちゃん天使でした!!ずっとｷｭﾝｷｭﾝしてました♪のんちゃんのやつも絶対読みます。これからも頑張ってください!! (2016年2月7日 22時) (レス) id: 4ab1e02086 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ＠薮 光∞慧(プロフ) - すっごく面白かったです！可愛い神ちゃんを想像しながら読んでました。こんな人形実際にあったらいいなぁ、笑 更新お疲れ様でした。望の方も読ませていただきますねッ (2016年1月31日 15時) (携帯から) (レス) id: 405256a79f (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 完結おめでとうございます！すごく神ちゃんかわいかったです^ ^神ちゃん担なのですごく嬉しかったです！のんちの方も楽しみにしてます！ (2016年1月16日 20時) (レス) id: 5b58b1eaf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉莉花
| 作成日時：2015年11月26日 23時
