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プロローグ的な ページ1

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「Aちゃ〜ん、取材、行ってきてよ」



「…行ってきます、」



編集長に聞こえるようについた溜息に、こらこら、同じ物書きの仕事なんだからさあ、と編集長が呆れた声を出した。

新聞記者になりたかった。もしくは、週刊誌の編集者。

それが人生どうも上手くいかないもので、気が付けば、タウン誌の編集者。

私の住んでいる地元は、良くも悪くも何もない。

私はこの地元から長期間出たことがないからよく分からないが、遠くに住んでいる友人からすれば、この何もなさが安心するらしい。

生憎、私は一度もこの何もないただの田舎を良いと思ったことはないのだけれど。

交通の便が発達していないのは勿論のこと。

電車は一両が当然で、駅は常に閑古鳥が鳴いている。

コンビニと美容室、パチンコ店ばかりが馬鹿みたいに店舗数を増やし、一方で、書店は町に一つ、映画館やゲームセンターといった娯楽施設は全くない、というつまらない街だからだ。

しかし、こんな田舎に新しいお店ができたという。



「…で、何のお店なんですか?」



「それが、どうも謎でねえ。だから取材、ちゃーんとしてきてよ」



詳しく話を聞けば、もはやそのお店は都市伝説になりつつあるのだという。

まるで童話の中から抜け出してきたような可愛らしい外観をしたそのお店は、営業時間を明らかにしておらず、しかも、いつ行っても営業していないそうなのだ。



「…それ、取材する価値あります?営業する気、無いじゃないですか」



「な〜に言ってんの。ただでさえ目新しいニュースのない平和な町なんだからさ。こんなビックニュース、逃すなんて勿体ないだろ?」



何がビックニュースだか。

テレビじゃ、某有名大型企業の不正や、人気俳優の結婚報道なんかが連日世間を賑わせているっていうのに。



「私が行っても開いてないんじゃないですか?」



あーあ、ほんとだるい。



「さあ、それは行ってみないと。行ったことないんでしょ?」



「ないですけど。興味ないっていうか、そういうの」



「良いから、Aちゃんよろしく頼むよ。ちゃ〜んと取材してきたらさ、タウン誌の一番目立つ場所に記事載せてあげるから」



「そんなの、別になんのご褒美にもなりませんよ。…あーあ、行ってきまーす」



だらだらと愚痴を吐いた後、私はバッグを手に会社を出た。








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「開いてるじゃん」→



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凜望 - 最高です!神ちゃんのこともっと好きになりました! (2016年2月26日 0時) (レス) id: f55ca5bc68 (このIDを非表示/違反報告)
ちびとら(プロフ) - ほっこりしました(´∇`)このお話読むとほっとするんで何回も読み返したくなっちゃいます!! (2016年2月25日 2時) (レス) id: 97b52757b6 (このIDを非表示/違反報告)
山田淳 - もう、神ちゃん天使でした!!ずっとキュンキュンしてました♪のんちゃんのやつも絶対読みます。これからも頑張ってください!! (2016年2月7日 22時) (レス) id: 4ab1e02086 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ@薮 光∞慧(プロフ) - すっごく面白かったです!可愛い神ちゃんを想像しながら読んでました。こんな人形実際にあったらいいなぁ、笑 更新お疲れ様でした。望の方も読ませていただきますねッ (2016年1月31日 15時) (携帯から) (レス) id: 405256a79f (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 完結おめでとうございます!すごく神ちゃんかわいかったです^ ^神ちゃん担なのですごく嬉しかったです!のんちの方も楽しみにしてます! (2016年1月16日 20時) (レス) id: 5b58b1eaf5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:茉莉花 | 作成日時:2015年11月26日 23時

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