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「げ、ホンマに積もった」
「うわぁ、真っ白や」
昨日の天気予報からずっと、大阪でも積もるとの大雪情報ばかりだった。それを甘く見ていた訳では無いが、ここまで積もったのは初めてだ。そしてこの後予想される無給の労働が頭を過ぎり、ついため息が出た。それに対し、綺麗な雪景色に見とれている神山。お前は小学生か。
アパートの大家さんから雪かき用のスコップを受け取る。あいにくこの辺りはお年寄りが多い。俺たち二人でアパート周り全てを処理しなければならないのは決定事項のようだ。
白い息を吐きながら道路の脇へと雪を寄せていく。積もったといっても所詮大阪だ。めちゃくちゃ大変な雪かきではない。無心で手だけを動かし進めていく。
「…っうわ?!」
「…え、んはははっ!」
そんな一生懸命に雪かきをする俺になぜ罰を与えたいと思ったのか、上から雪が頭にどっさりと乗っかった。乗っかったというより落ちた。ちょうど上には真っ白になった木があって、思いっきり睨んでやった。
しかし、すぐにそれをやめた。昨晩とは打って変わって快晴で、日光に照らされながら風に乗る雪の欠片。キラキラと光ってすぐに消えて。小さな光が舞っていた。
「…なんか、あれみたいやな」
「あれ?」
「桜が散ってるみたい」
「……桜?」
「…っ、じゃあ…、あっ、あれ!なんとかダスト!」
「ダイヤモンドダストのこと?」
「それそれ!」
そう言えば神山は「こない温かいとこではでぇへんけどな」と笑いながらも、そのキラキラを見上げる。さっきまで雪かきにイラついていた心も、すっかり穏やかになった。
オシャレ着ばかりの神山に貸したダウンは、神山の指先まであって。そこから見えるのは真っ赤になった指。今度買い物にでも行って、神山のダウンと毛布を買おう。さすがにまだベッドは買えないか、そんなことを思った。
霜焼けにでもなったら後が大変だ、神山を急かし再び作業に戻った。
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くすみピンク(プロフ) - ほのかさん» ほのかさん、ありがとうございます!時差がありますが以前もありがとうございました<(_ _)> ずっと応援していただけて本当に嬉しいです!ぜひこれからもよろしくお願いします(´˘`*) (2018年2月6日 16時) (レス) id: 95e4c10c3b (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - 初コメ失礼します。移行おめでとうございます!ずっと前からお話を拝見させていただいてました。本当に大好きで又お話を書いてくだっさって嬉しいです(*^_^*)更新頑張ってください(^o^) (2018年2月4日 17時) (レス) id: da2d0b67d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くすみピンク | 作成日時:2018年2月4日 13時