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※ミスで抜けてた台詞があったので変更しました。
「今朝、また来ててん」
「え、…誰が?」
「お兄さん、俺らのことつけてた」
「つ、つけてた?」
「今まで何回引っ越しても突き止められて、そのうち漫喫生活なって、逃げるだけではアカンねや思って今回嘘ついてんけど…それでもアカンらしいわ」
遠慮がちにそんなことを話したと思えば、スプーンを持ったまま俯いて黙ってしまった神山。思わずこちらも手が止まる。
神山は、ただ自由になりたいだけ。その権利を、どう頑張っても手に入れられないのは、きっととても辛いこと。神山の事が未だ忘れられない元彼女の気持ちもあるのだが、追いかけ回してまでして手に入れるなど、モノでもあるまいし間違っている。
全く懐疑心が無いわけではない。しかし目の前の神山の目を見て、信じてやりたいと思った。
「ほんまに付き合うてるって、そう思わせたらあっちは諦めるん?」
「え?…それは、そう思いたいけど」
「暫く、居る?」
「…え?」
「あっちが、諦めるまで、やけど」
言いながら自分はなんてことを、と思った。
しかしその時の神山の顔を見れば、言ってよかったのかも、そう思った。
最初は驚いたような顔をしたが、すぐに安心したような表情を見せた。張り詰めていた糸がプツリと切れて解放されたような。
なんだか手持ち無沙汰で、残りのオムライスを平らげる。
「…ほんまに、ありがとうございます」
「…っえ、いやいや」
「家事とか何でもやるから、よろしくお願いします」
「おん、よろしく」
驚いたけど、ここはしっかり決めよう。そう思って手を差し出すと、神山はいきなり吹き出した。
少し笑うだけでもハッとしていたのに、こんな笑顔を見せられて、腹を抱えて笑っている姿を見せられて戸惑わないわけがない。
「…ちょっ、ほんまにっ、…ふははっ」
「え、なになに?」
「んへへっ、けちゃ、…けちゃっぷ」
「え?」
「口の周りケチャップだらけっ…」
「え!嘘!え?ちょっと待って」
焦ってパニクってると、神山がティッシュを差し出す。スプーンを持ったまま固まっていると、困ったように少し笑った。
ほんまに天然って言うか、アホって言うか、そんな聞き捨てならないことを言いながら俺の口の周りをササッと拭いた。
そのティッシュを捨てに行く後ろ姿を見ながらも、うまく頭が働かないままだった。
※変な所で切れます。スミマセン…<(_ _)>
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くすみピンク(プロフ) - ウルフさん» コメントありがとうございます!!しょりそう大好きです!!行き過ぎて小説アップしたので、ぜひ見てみて下さい(*´艸`) (2018年5月3日 22時) (レス) id: 95e4c10c3b (このIDを非表示/違反報告)
ウルフ(プロフ) - しょりそう好きなんですか!?私もです!やっぱり勝利くんは攻めじゃないと・・・((殴 (2018年4月3日 17時) (レス) id: c751a453ea (このIDを非表示/違反報告)
くすみピンク(プロフ) - ペンギンさん» 以前から読んでくださっていたんですね(T_T) ありがとうございます!!これからもよろしくお願いします!更新楽しみにしていてください(´∀`) (2018年1月26日 13時) (レス) id: 95e4c10c3b (このIDを非表示/違反報告)
くすみピンク(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!待っていてくださった方がいること、本当に本当に嬉しいです(T_T) またお話の件ありがとうございます!抜けてました(汗) 今後も何かミスがあったら教えていただけると嬉しいです!これからもよろしくお願いします!! (2018年1月26日 12時) (レス) id: 95e4c10c3b (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン(プロフ) - こんばんは!再開ありがとうございます!また作者様の作品を読むことが出来、本当に嬉しいです♪りゅかみちゃんがこれからどうなっていくのか楽しみで仕方ありません!これからも更新頑張って下さい♪ずっと応援しています! (2018年1月25日 3時) (レス) id: c34058457d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くすみピンク | 作成日時:2018年1月11日 13時