帰宅部の活動内容【N.Daigo】～Season 2～ (ページ26)

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もう全部忘れたい。

リセットして、

すべて忘れたかった。

だから

忘れたフリをすることにした。

西畑と

廊下ですれ違ったりすることもあるけど、

お互い、

他人みたいに

目を合わせなかった。

西畑はというと、

何も無かったように

４組の友達とふざけあっているみたいだった。

けど、

それが本心ではないことくらい、

ずっと一緒に居たから分かる。

それを見るのは辛いけど、

何も無いふりをするのが、

一番の逃げ道だった。

・

『…ほんまに、ほんまに

ごめんなさい！！』

「分かったから、そんなに泣かんといて…」

あの保健室でのキスは、

女の子から強引にしたと聞かされたのは

放課後だった。

あのとき、

私が見ていたのを

彼女がちょうど見えたらしくて、

呼び出されて何を言われるかと思えば、

謝罪の言葉だった。

彼女も、

ずっと罪悪感を感じていたらしい。

『ずっと、謝ろうって思ってたんやけど

なかなか勇気出せへんくて…

そしたら、西畑くん、

もう終わったことやから

気にせえへんって

そう言ってくれて…

私のせいで、

別れさせてしまってほんまに

許してもらえへんやろうけど…』

「かおりちゃん、やっけ」

『…うん、』

「正直に謝ってくれて、ありがとう。

ほんまに勇気いることやと思うし、

悪かったって思ってくれてるんやったら、

それでええよ」

『…ありがとう

2人とも、ほんまに優しいね

…やっぱり、

しおりちゃんのほうが

何倍も西畑くんと似合ってる』

「え…？」

『…ずっと、

2人が羨ましかった。

いつも幸せそうで、

ほんまに仲良さそうやったから』

「…そうでもないよ

西畑には、

もっと美人な子が似合うねん…笑」

『…ううん、

大事なのは見た目じゃないで』