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help your work ページ6

土日が空けて今日から仕事


何も考えたくなくて


ひたすらに事務仕事を黙々とやったら
…午前中に終わった


頑張れば残業せずに行けるじゃんと
普段の自分の鈍臭さを嘲笑った


「…重岡」


重「ん?」


「配達行かせて」


パンを食べながらスマホをいじっていた重岡は
私の言葉にゆっくりと顔を向けた


重「…なんで」


「私の仕事終わったし


それに配達手が足りないって言ってたじゃん」


以前2人で飲みに行った時
仕事の愚痴でそう溢していたのを思い出した


返す言葉がなくなったのか
いやいや配達リストを見て


重「…今日は少ないから


俺の助手席な」


とふてくされたまま残りのパンを加えた


この子会社のトップとして居座る人間と
仲良いと大分融通が効いて


重岡が友人であることを心から感謝した



…もしかしたら
外に出れば望に会えるかもしれないと


下心もあった









重「免許持ってないもんな」


重岡は器用に軽トラを運転し始めた


「東京の大学だったからね


取る必要なかったのよ」


重「ま、電車あるしな」


重岡の話に耳を傾けながらも
私は外の人間に集中していた


だけどそんな簡単に見つかるはずもなく


重「着いたでー」


「ここは…」


お花屋さん?


重「植物の種とか苗をな、いつも注文されんねん」


重岡は苗の入った箱を
軽々持ち上げて店に入っていった


私はもう一つの種の箱


…軽い


こういう何気ない優しさが
好きだったんだよなぁ…


と昔の甘酸っぱい気持ちを思い出した









重「こんちはー」


「こんにちは…って」


神「わ!Aさんや!」


お店からひょっこり顔を出したのは
お隣さんの神山さんだった


金髪が日に当たってキラキラしている


重「神ちゃんここでええー?」


神「あ、うん 置いといて」


「かみちゃん…」


私が前会った黒髪の“神ちゃん”は
重岡の相棒じゃなかったの?


でもよくよく思い返すと
どことなく2人は顔が似ている気がした

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sana(プロフ) - れんにゅうさん» ありがとうございます!マイペースに更新してますが良かったら見守ってください! (2020年11月16日 1時) (レス) id: d981d5d6e5 (このIDを非表示/違反報告)
れんにゅう(プロフ) - 一番更新を楽しみにしてる作品です!応援してます! (2020年11月13日 6時) (レス) id: 310c7553b6 (このIDを非表示/違反報告)
sana(プロフ) - みりんさん» 感想ありがとうございます!マイペースですが完結できるように頑張ります( ^∀^) (2020年10月26日 22時) (レス) id: d981d5d6e5 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - めちゃくちゃ好きな作品です!!!!!切ないのになんでか心がふわっと温まるようなお話です。無理せず完結に向けて更新頑張ってください(^^) (2020年10月20日 23時) (レス) id: e6029a3436 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sana | 作成日時:2020年10月20日 20時

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