kidnap you ページ14
「重岡、終わった
今日も配達手伝わせて」
望が迎えに来た
そんな曖昧な夢で泣くことを忘れた私は単純なのかもしれない
だけどふわふわした頭の中で感じた
温もりや香りは望を想起させて
きっとどこかで元気にやってるから
また会えるって私に安心をくれた
重「まぁ先週と同じやけど…行くか」
やっぱり月曜日は仕事が少ないのかもしれない
重岡の運転する車に乗ってゆらゆらと外を眺める
先週のような焦りは格段に減った
隣で神山さんとのご飯会が楽しかったことを
嬉しそうに話す重岡を見て
私も嬉しくなるくらいには心の余裕が出来た
ある意味社長のおかげかもしれない
重「つーいた」
重岡は流れるように車を降りて
神山さんとこの花屋に着いたことを教えてくれた
私も急いで降りようとしたけど
ドアを開けるのをニコニコした神山さんが許さなかった
神「荷物少ないしええよ
Aさんはそのまま座っといて」
左手でドアを制し有無を言わさぬまま
車の後ろへと消えていった
私は手伝いに来たのになぁ
手持ち無沙汰になり配達リストを徐ろに眺めた
植物に組みたて部品
名前は匿名なのか番号で管理されていた
一体うちの会社は何を扱っているのか
“おまえは知らんでええよ”
昔重岡に聞いた時怪訝な顔をされながら言われた
でもそんなリスト見る限り…
私が一人考えを巡らせていると運転席のドアが開いた
「……え
なんで………」
神山さんがエンジンかけているの？
神「ごめんなぁ
ハマちゃんが呼んでるわ」
口角を上げた神山さんはそのまま勢いよくアクセルを踏み
街中へと溶け込んだ
こちらに気づいた重岡は何か叫んでいたけど
神「ごめんなぁ」
その声よりも小さく呟いた神山さんの声が
ずっと耳に届いた
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sana(プロフ) - れんにゅうさん» ありがとうございます！マイペースに更新してますが良かったら見守ってください！ (2020年11月16日 1時) (
レス) id: d981d5d6e5 (このIDを非表示/違反報告)
れんにゅう(プロフ) - 一番更新を楽しみにしてる作品です！応援してます！ (2020年11月13日 6時) (レス) id: 310c7553b6 (このIDを非表示/違反報告)
sana(プロフ) - みりんさん» 感想ありがとうございます！マイペースですが完結できるように頑張ります( ＾∀＾) (2020年10月26日 22時) (レス) id: d981d5d6e5 (このIDを非表示/違反報告)
みりん(プロフ) - めちゃくちゃ好きな作品です！！！！！切ないのになんでか心がふわっと温まるようなお話です。無理せず完結に向けて更新頑張ってください(^^) (2020年10月20日 23時) (レス) id: e6029a3436 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sana | 作成日時：2020年10月20日 20時
