ワスレナグサ【JW】 (ページ14)

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大失敗と癒やしの存在。ページ14

you side

あたしのもう一つの仕事はビルの清掃。
内容としては文字通り、
みんなが退社するくらいの時間に
決められた場所を掃除する。

終わったらそのまま帰宅
っていう楽なシステムだし、
そんなに人と話す事もないから楽。

･･･って思ってたんだけどなぁ。

「よし、さっさと終わらせよっと」

いつも通り掃除をしている時だった。

？『いつもご苦労様です』

？『ほんまですよ～！ありがとうございます！』

話しかけられた～･･･

「･･･いえ、とんでもないです。お疲れ様でした」

少し素っ気なくなってしまった･･･
とりあえず床をモップがけしたら終わり･･･

素早く終わらせようとしてたあたしは
目の前に壁があるのに気付かず、

？『ちょ、危ないっ、！』

？『ぶつかるぶつかる！！！』

「･･･？どわっ、！！」

あたしはそのまま勢いよく壁に激突。

？『大丈夫っっすか！？』

？『むっちゃ鈍い音しましたけど･･･』

「あー･･･ははは･･･大丈夫ですよ。お構いなくー･･･」

？『これ、落ちましたよ』

「あ、すいません･･･」

あたしは目の前にいた二人の男性にお礼を告げて
ささっと片付けをしてその場を去った。

あたしが去って行く中で
後ろから声が聞こえたけど
とりあえず、もう一つ行きたい場所あるし
そのままビルを後にした。

・

―カランコロン

？『いらっしゃいませー』

？『･･･ってなんや、Aやん！』

「神ちゃーん･･･」

？『ここ、空いてるで？』

「ああ～･･･疲れたぁぁぁ～」

ここはあたしが通うカフェ。
この人は店長の神山智洋。通称神ちゃん。

とても優しくて、思いやりもあって
なんと言ってもあたしの癒やし。
このカフェは隠れ家的なお店だから
知ってる人もそんなにいないんだ。

神「なんやむっちゃ疲れてへん？」

「うーん･･･」

神「あれ･･･？」

「え、な･･･」

神「どーしたん？このおでこは」

「掃除のバイトでやっちまった」

神「アホやなぁA～ｗちょっと待ってて」

神ちゃんは保冷剤を持ってきてくれた。

神「ちゃんと冷やさなあかんで？」

「ありがとう神ちゃん」

本当にこの人は素敵な人だ。

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